株式会社穴吹ハートレイ

(株)穴吹工務店(資本金57億5425万円、高松市藤塚町1-11-22、代表朝倉泰雄氏ほか1名、従業員844名)と関連会社の(株)エイシィカンパニーグループ(資本金1億円、高松市藤塚町1-11-22、代表朝倉泰雄氏ほか1名)、(株)穴吹ハートレイ(資本金1億円、木田郡三木町下高岡972-30、代表榎範雄氏)は、11月24日に東京地裁へ会社更生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

申請代理人は松嶋英機弁護士、宮崎信太郎弁護士(東京都港区赤坂1-12-32、電話03-5562-8500)ほか14名。保全管理人は長谷川宅司弁護士(東京都千代田区有楽町1-7-1、電話03-5288-1021)。

(株)穴吹工務店は、1905年(明治38年)1月創業、61年(昭和36年)1月に法人改組された総合建設業者。「サーパス」ブランドの分譲マンションを全国で展開し、TVCMや広告、プロ野球、プロバスケットボールなどのスポンサーになるなどの積極的な宣伝で高い知名度を誇った。また2005年4月には、中堅ゼネコンの古久根建設(株)(東京都、2002年11月民事再生法申請)を第三者割当増資の引き受けなどで連結子会社としていた。

2005年12月には同ブランドの供給棟数が累計1000棟に達し、「2007年(暦年)全国事業主別マンション販売戸数ランキング」で初の1位にランクされるなど名実ともに業界トップクラスの業容に成長。また、グループ会社も含めて企画・設計・施工・アフターサービスまで一貫した事業となる「ATD(アナブキトータルデベロップメント)システム」を導入して差別化を図り、販売戸数が過去最高となった2006年3月期の年売上高は約1553億4000万円を計上していた。

しかし、改正建築基準法の施行に伴う着工の遅れにより販売戸数が減少。急激な景気減速による末端需要の低迷から、2009年3月期の年売上高は約1306億5000万円にまで落ち込んでいた。また、販売価格の低下や用地取得費・建築費などの原価上昇により収益性が低下した上に、棚卸資産並びに投資有価証券評価損など約36億6600万円の特別損失を計上し、2期連続の最終欠損となる約127億4600万円の当期純損失発生を余儀なくされていた。昨年9月には、2005年から行ってきた債権流動化サービス業者との業務提携契約が終了したことで当社への信用不安が高まる中、今年1月にはグループ会社の集約や希望退職者募集を含む人員のリストラ計画を発表、今後の展開に注目が集まっていた。そうした中、10月26日の取締役会で、穴吹代表以外の取締役11名全員の解任とともに、新たに3名の取締役就任の方針を固め、11月3日の臨時株主総会を開催する旨の通知を行っていたが、臨時株主総会開催前に再度経営の方向性を検討し、これまでの体制を維持することが賢明と判断し臨時株主総会の中止を発表するといった一連の騒ぎが更なる信用不安を招き、資金面での限界に達したことで今回の措置となった。

負債は(株)穴吹工務店が約1403億3400万円(2009年3月末時点)、(株)エイシィカンパニーグループが約65億4900万円(2009年2月末時点)、(株)穴吹ハートレイが40億2600万円(2009年9月末時点)で3社の単純合計(債務保証など会社間の重複債務を含む)で約1509億900万円。

なお、(株)穴吹工務店の負債は今年5番目の大型倒産となったほか、四国では過去最大規模の倒産となった。

琴平参宮電鉄株式会社

琴平参宮電鉄(株)(資本金2億円、丸亀市蓬莱町56-3、代表清算人浅羽喜二郎氏)は、9月30日に高松地裁丸亀支部より特別清算開始決定を受けた。

申請代理人は籠池信宏弁護士(丸亀市塩飽町7-2、電話0877-23-2620)ほか2名。

当社は、1911年(明治44年)9月に設立された一般乗合貸切旅客自動車運送及び不動産賃貸業者。「琴参バス」の通称名で知名度は高く、高速バスや香川県内の中部地域をカバーする乗合バス、観光客を中心とした貸切バス事業を展開。また、香川県丸亀市内にテナントビルと商業施設を所有し、それぞれ大手遊技場経営業者と大手スーパーストア経営業者から安定した賃貸収入を得て、2009年3月期には年収入高約16億2800万円を計上していた。

しかし、乗合バスについては自動車保有台数の増加から利用客は年々減少したため、路線を縮小させるなどして対応を行ったが厳しい状況が続き、貸切バスにおいても観光客の減少や規制緩和による競争激化から収益性に乏しい状態が続いていた。このため、路線の見直しを順次進め、香川県の丸亀市や坂出市とコミュニティーバスの契約を行い、また貸切バスについても、高速バスを中心に路線を拡大させ、車両運行効率の改善を図っていたが、過去の不動産投資による金利負担が大きく、経常段階で赤字を計上するという悪循環に陥っていた。

こうしたなか、賃貸収入を得ていた大手スーパーストア経営業者が2008年10月末をもって撤退、今年4月以降の賃貸収入が減少することで返済不能となり、企業の存続が難しくなったため、整理回収機構の主導のもと、バス事業を別途設立した琴参バス(株)(香川県丸亀市)に今年3月31日付で分割譲渡するとともに同社の株式を売却するなどの事業再構築を実施していた。その後、6月には大手スーパーストアが入居していた不動産を売却したことで資産譲渡の見通しがついたため、9月18日開催の株主総会の決議により当社は解散していた。

負債は約49億円。

佐文工業株式会社

7月31日に事業を停止していた佐文工業(株)(資本金1000万円、丸亀市田村町1322-2、登記面=丸亀市新田町18-6、代表佐文日出夫氏、従業員100名)は、9月4日に高松地裁丸亀支部より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は籠池信宏弁護士(丸亀市塩飽町7-2、籠池法律事務所、電話0877-23-2620)。

当社は、1977年(昭和52年)創業、88年(昭和63年)7月に法人改組。船舶ブロックの組立・加工を中心に、鉄板の切断や加工など造船に関わる作業を請け負い、自社設備での組立・加工を行う一方で、得意先造船業者の工場内に事務所を置き、材料支給による技術の労務提供も手がけていた。

大手造船業者を主力得意先とするほか、2000年9月に民事再生法の適用を申請した(株)讃岐造船鉄工所(香川県三豊市)の株式を、代表が2004年9月に取得して筆頭株主となり、実質的に当社の子会社としたことで新船建造関連の受注も伸ばしたうえに、近年は造船業界の好況もあって2004年8月期に約7億6100万円を計上していた年売上高は、2008年8月期には約13億2600万円を計上するなど業容を拡大していた。

しかし、増収基調で推移する一方で(株)讃岐造船鉄工所に対する設備面での支援や資金援助もあって借入金は年商を上回る水準にまで膨らみ、燃料費や副資材の高騰もあって収益性は低調で、余裕を欠いた資金繰りを余儀なくされていた。

2009年8月期に入っては、金融危機に伴う世界的な景気悪化が進み、好況を続けてきた造船業界に厳しさが見られるも、優良な得意先を持つことで受注面での変動はなく業況を維持してきたが、7月29日に(株)讃岐造船鉄工所が高松地裁へ民事再生法の適用を申請(7月31日に自己破産へ切り替え)したことで多額の不良債権が発生、当社への注目が集まる中、支え切れずに今回の措置となった。

負債は債権者約308名に対し約45億8700万円。

株式会社讃岐造船鉄工所

7月31日に高松地裁へ自己破産を申請していた(株)讃岐造船鉄工所(資本金1億9587万円、三豊市詫間町詫間2112-17、代表佐文日出夫氏、従業員66名)は、8月12日に破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は山崎壮太郎弁護士(丸亀市城西町2-8-15、山崎法律事務所、電話0877-22-8186)。

当社は、1942年(昭和17年)2月に戦時中の企業整備令により個人船舶業者が集まって設立。62年7月にドック設備が整えられ、当初は遠洋漁船の建造を中心としていたが、アルミ合金製旅客船や内航タンカー、フェリー、砂利採取船など幅広く建造し業容を拡大、県下トップクラスの造船業者へと成長していた。しかし、景気低迷による受注減、競争激化に伴う収益性の低下、受注のキャンセルなどが相まって、2000年9月には負債約40億5000万円を抱えて高松地裁観音寺支部へ民事再生法の適用を申請した。

2001年8月には再生計画が認可されるとともに、2004年9月には現代表者の佐文日出夫氏が出資し筆頭株主となったことで、同氏が代表を兼務する佐文工業(株)(香川県丸亀市)の実質的な子会社として再スタート、同年11月には再生手続きが終結していた。

その後は、佐文工業(株)の支援のもと、2007年10月には2号ドックの完成により最大建造能力が1万トンとなるなど大型化へ対応、造船業界の好況もあって2008年11月期には年売上高約64億5936万円を計上していた。

しかし、金融危機に伴い昨秋以降は世界的な景気悪化が急速に進み、用船料の低下や発注のキャンセルなど業界環境の厳しさが増していた。こうしたなか、当社においては受注残12~13隻を抱えるなど業況を維持してきたが、旧債(再生債務)を残し、財務面は債務超過の状態にあったことで余裕を欠いた資金運営が続いていたうえ、事業外への資金流出もあったもようで、資金調達の限界から支払不能に陥り、事業の存続を目指して7月29日に高松地裁へ民事再生法の適用を申請。しかし認められず、事業の継続を断念して今回の措置となった。

申請時の負債は、債権者約225名に対し約46億7400万円。