岸商事株式会社

3月15日に事業を停止していた岸商事(株)(資本金2億5844万円、羽咋市粟生町ミ7-1テクノウイン内、登記面:金沢市鞍月2-2、代表久保伸一氏ほか1名、従業員8名)は、10月15日に金沢地裁へ自己破産を申請し、10月26日に破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は、戸水武史弁護士(金沢市橋場町1-29 レジデンス兼六2階、戸水法律事務所、電話076-262-3410)。事件番号は、平成22年(フ)第540号。

当社は、1911年(明治44年)11月に織物販売を目的に個人創業し、12年(明治45年)6月に(名)岸商事に改組したものを、戦後の新時代に即応するため50年(昭和25年)1月に新たに当社を設立して業務を継承した、合繊織物の製造販売、合繊糸製造販売、紡績糸製造販売、仕入製品販売業者。

当地産元商社としては老舗の1社で、オイルショック以降の低成長時代に商品開発での対応の遅れや組織の硬直化から、82年6月末に経営危機に見舞われたが、その後は主力銀行、合繊メーカーの支援を得て、資産処分、経営陣の刷新、人員の合理化、不採算部門の廃止等を断行して回復した経緯がある。

一時は石川県下に製造会社6社、多角経営にともなう電子機器組立会社及びビル用サッシ販売施工会社各1社の子会社を有し、岸グループを形成したが、不採算の電子機器部門からは2003年9月に撤退、製造子会社も2004年1月に3社を統合、1社を廃業とした。

業績面では、経営危機が表面化する前年の81年10月期に約778億3000万円の年売上高を計上し、法人申告所得でも公示されるほど収益を上げていた。しかし、翌年の経営危機以降、人員整理や業務の見直し・統合、等を進め、原材料糸も売買からメーカーからの支給へ切り替えるなどして繰り回し、負債の圧縮を図っていた。

しかしながら、繊維不況といわれる海外製品の台頭やメーカーの海外生産へのシフトなどから業況の低迷が続き、2007年10月期の年売上高は約77億4600万円まで低下。また、グループ企業の整理に絡む多額の不動産等購入資金や貸付金などはグループ内での処理であったことから実際の債務圧縮はされておらず、借入負担が過重となり余裕のない資金繰りとなった。

そのため主力行の指導を仰ぎながら財務面の健全化を進め、決算期をグループ企業に併せるべく変更するなどと共に、生産の効率化を進める事での収益性改善を図った。併せて、石川県中小企業再生支援協議会よる私的再建を図っていたが、主力行を含めた借入が2008年9月に代位弁済措置を受け、厳しい資金繰りが表面化、同年12月期の年売上高は約61億300万円に留まり、大幅な欠損に終わった。そのなかで、2008年後半からの世界的景気低迷により受注環境が一層悪化。借入金の利息支払いが停滞し、金融機関からの借入が債権回収会社に譲渡されるなど財務状況は悪化をたどり、私的再生の継続も困難となったため、事業継続を停止した。

申請時の負債は約82億2800万円。

岸商事株式会社

岸商事(株)(資本金2億5844万円、羽咋市粟生町ミ7-1、登記面=金沢市鞍月2-2、代表久保伸一氏ほか1名、従業員10名)と関連会社の北国繊維工業(株)(資本金1億円、羽咋市釜屋町ウ.313-1、代表表道和氏、従業員8名)の2社は3月15日で事業を停止し、同じく関連会社の北国合繊(株)(資本金5000万円、能美市吉原釜屋町ワ21-1、代表鈴木賢二氏、従業員50名)とテクノウイン(株)(資本金5000万円、羽咋市粟生町ミ7-1、代表北山修三氏、従業員82名)の2社は、3月16日に金沢地裁へ民事再生法の適用を申請した。

4社の代理人は岡田進弁護士ほか1名(金沢市尾張町1-9-11、電話076-232-1616)。

岸商事は、1911年(明治44年)11月創業、50年(昭和25年)1月に新たに当社を設立して業務を継承した。大手繊維商社のほか、総合商社などを得意先として織物の製造販売、仕入れ販売を手がけ81年10月期には年売上高約778億3000万円を計上していた。

しかし近年は、海外製品の台頭や各メーカーの生産拠点の海外シフトなどから業況の低迷が続いたほか、グループ企業の整理などから余裕のない資金繰りとなっていた。主力行の指導を仰ぎながら財務面の健全化を進めてきたが、2008年9月に銀行借り入れが代位弁済措置を受けるなど厳しい資金繰りが表面化。同年12月期の年売上高は約61億300万円にまで落ち込み、大幅な欠損に終わった。

さらに2008年後半からの世界的景気低迷により受注環境が一層悪化した中で、金融機関からの借入が債権回収会社に譲渡されるなど財務状況は悪化を辿り、今後の展望に期待出来ないことや多額の債務返済にも目処が立たないことから事業継続を断念した。

北国繊維工業は、1953年(昭和28年)7月に設立された化学繊維紡績業者。多品種小ロットで付加価値の高い特殊紡績糸の賃加工を手がけ、2008年12月期には年売上高約3億4000万円をあげていた。

テクノウインは、1956年(昭和31年)7月に設立。グループの織物製造部門を担い、2008年12月期には年売上高約5億3200万円をあげていた。

北国合繊は、1963年(昭和38年)12月に設立された旧・北国合繊(株)(その後解散)の根上工場を独立させ84年(昭和59年)9月に設立されたポリエステル原糸の仮撚り加工業者で、2008年12月期には年売上高約6億800万円をあげていた。

負債は岸商事が約47億円、北国繊維工業が約8億9000万円、テクノウインが約8億5000万円、北国合繊が約5億5000万円で、4社合計で約69億9000万円が見込まれる。