中島オール株式会社など3社

中島オール(株)(資本金1500万円、登記面=中央区日本橋箱崎町25-7、代表後藤宏文氏)、中島オールプリシジョン(株)(資本金3000万円、同所、同代表)、太平日産(株)(資本金2000万円、同所、同代表)の3社は1月25日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日、保全および監督命令を受けた。

申請代理人は丸山幸朗弁護士(港区赤坂2-8-11、ソライト総合法律事務所、電話03‐6277‐7328)、鈴木規央弁護士(千代田区内幸町2-2-2、渥美坂井法律事務所・外国法共同事業、電話03-5501-2111)ほか3名。監督委員は河野慎一郎弁護士(港区浜松町1-2-17、河野法律事務所、電話03-5733-6747)。

中島オール(株)は1923年(大正12年)創業、62年(昭和37年)7月に法人改組。中島オールプリシジョン(株)は1923年(大正12年)創業、75年(昭和50年)11月に法人改組。太平日産(株)は1974年(昭和49年)12月に設立。グループでミシン製造を中心に業績を伸ばし、中島オール(株)が販売、中島オールプリシジョン(株)が製造を手がけるほか、太平日産(株)は不動産管理を手がけ、最盛期の1983年度には中島オール(株)が約405億円、中島オールプリシジョン(株)は約397億円の年売上高を計上。96年にはインドネシアのジャカルタにタイプライターの製造拠点を設けた。

その後、タイプライターの需要は減少したものの、そのノウハウを生かしてOA機器類のEMS事業に注力してきたが、リーマン・ショック後に進んだ極端な円高により、多額のデリバティブ損失が生じたこと、多くの企業が製造拠点を海外に移したことで、EMS事業の受注も減少したことから、2013年には金融円滑化法に則ったリスケジュールを受けていた。その後も売上高の減少に歯止めがかからず、インドネシアの子会社にある資金を融通することで繰り回していたが、同子会社も立ち行かなくなり、資金繰りはさらに悪化。1月28日の手形決済のメドが立たなくなり、今回の措置となった。

負債は中島オール(株)が約28億6877万円、中島オールプリシジョン(株)が約11億3783万円、太平日産(株)が約8億4638万円で3社合計約48億5298万円。
なお、現在スポンサーを広く募集しており、今後はスポンサーからの支援を受けて再建を図る見込み。

株式会社広電ストア

(株)広電ストア(資本金9600万円、広島市中区東千田町2-9-29、代表清算人脇本和男氏)は、1月11日に広島地裁より特別清算開始命令を受けた。

当社は、1960年(昭和35年)3月に設立されたスーパーストア。広島電鉄(株)が100%出資のグループ会社として、食品や衣料品を扱うスーパー「マダムジョイ」5店舗の経営を主体に、移動販売車事業や不動産賃貸なども手がけていた。スーパーではポイントサービスの導入や私鉄系スーパーのプライベート・ブランド「V(バリュープラス)マーク商品」を扱うなどで地域に密着した営業を展開、最盛期は86年3月期には年売上高約171億1700万円を計上していた。

しかし、その後は大型商業施設の進出や大手量販店などとの競合激化に加え、長引く消費低迷の影響により2018年3月期の年売上高は約71億7600万円にまでダウン、収益性も低迷して2009年3月期以降は10年連続で赤字を計上し、財務内容は債務超過の状態が続いていた。この間、スクラップ・アンド・ビルドを進めて、食料品に特化した展開を図る一方で、人件費や広告宣伝費などの削減に努めていたが抜本的な収益改善には至らず、2018年3月には創業店である己斐店を老朽化のため閉店していた。

こうしたなか、親会社の経営基盤の安定、収益体質の強化を図るべく、2018年7月23日にイオングループの大手スーパーであるマックスバリュ西日本(株)(広島市南区)にスーパー事業を譲渡する基本協定書を締結し、10月1日に事業を譲渡した。その後、当社は10月31日に開催された株主総会の決議で解散して整理を進めていた。

負債は約70億円の見込みだが、変動する可能性がある。

なお、2018年9月26日に閉店したマダムジョイ5店舗は、同年10月16日以降にマックスバリュ西日本(株)が運営する「マックスバリュ」として順次リニューアルオープンしている。

出萌株式会社など3社

出萌(株)(資本金9800万円、糸島市二丈深江字宮小路973、代表岩橋孝行氏)と、関係会社のいずも食品加工(株)(資本金7000万円、糸島市二丈深江2545-1、同代表)、(株)糸島ファーム(資本金300万円、糸島市二丈深江2545-1、同代表)の3社は、1月18日に福岡地裁へ自己破産を申請した。

申請代理人は吉成外史弁護士(東京都港区赤坂3-2-12、あかつき総合法律事務所、電話03-5574-7791)ほか1名。

出萌(株)は、2004年(平成16年)4月にピーナッツスプラウト(ピーナッツもやし)の生産・販売を目的に福岡市南区で設立。2006年に佐賀工場(佐賀県みやき町)を設置して生産・販売を本格化させて以降は、酢漬けやキムチ漬けなどの加工品製造にも乗り出し、食品商社などを通じて首都圏や近畿圏などに向けた業務用・一般家庭向け製品を出荷していた。2008年11月に福岡市のインキュベート施設(福岡市東区)に入居。2009年に福岡工場(糸島市)を開設したのを皮切りに、ベンチャーキャピタルからの出資を得るなどで2012年に佐賀工場を増設(第二工場)、2014年に関東工場(千葉県成田市)を開設、2015年にシイタケを栽培する和歌山工場(和歌山県有田町)を開設、2016年3月には本店を現住所へ新築移転するなど投資を重ねた。そうしたなか、地元産野菜の卸販売も行うほか、2017年9月にはカフェレストランなども備えた産直店舗「いずもマルシェ酒々井」(千葉県酒々井町)をオープンするなどで業容を拡大、2018年3月期は年売上高約32億1600万円を計上した。

しかし、こうした設備投資に見合う収益が得られないなか、急速に増大した借入金の返済が重荷になり資金繰りが悪化。佐賀第二工場を売却するなどで立て直しを模索したものの、金融機関からの支援継続が見込めないと判断、今回の事態となった。

いずも食品加工(株)は2014年(平成26年)3月に設立。野菜チップやカット野菜、惣菜などの製造・卸を手がけていたが、出萌(株)に連鎖した。また、2012年(平成24年)11月に設立した(株)糸島ファームも同様の措置となった。

負債は、出萌(株)が債権者約73名に対して約58億円、いずも食品加工(株)が約3億9000万円、(株)糸島ファームが約2億円、3社合計で約63億9000万円。

株式会社HKコーポレーション(旧・志戸平温泉株式会社)

(株)HKコーポレーション(資本金5000万円、花巻市湯口志戸平26、代表清算人久保田浩基氏)は、1月9日に盛岡地裁より特別清算開始命令を受けた。

当社は、1830年(天保元年)創業、1954年(昭和29年)9月に法人改組した老舗の温泉旅館経営業者で、花巻温泉郷にて温泉ホテルの「湯の杜ホテル志戸平」と「游泉志だて」を経営していた。「湯の杜ホテル志戸平」は客室171室で、宿泊や入浴のほか、大規模な宴会や会合、婚礼や法事などのサービスにも対応し、2003年3月期には年収入高約37億2600万円を計上していた。

しかし、96年6月に増築した「ホテル志戸平」の投資額は45億7000万円、2006年1月にオープンした「游泉志だて」新築の投資額は10億4300万円に及ぶなど、過去の設備投資に伴う多額の金融債務が収益を圧迫していた。近年は収入高も伸び悩み、2018年3月期の年収入高は約25億3700万円に減少し、5期連続の当期純損失計上を余儀なくされ、約18億円の債務超過に陥っていた。

このため、金融機関との協議を重ね、2018年6月6日に新会社を設立して温泉旅館事業を承継する吸収分割を9月1日付で行い、同日付で現商号に変更。新会社へ全従業員を転籍し、11月30日開催の株主総会の決議により解散していた。

負債は約35億6300万円(うち金融債務約35億5000万円)。

なお、「湯の杜ホテル志戸平」と「游泉志だて」は新会社の志戸平温泉(株)が営業を続けている。