株式会社吉年 <ヨドシ>

(株)吉年(資本金5500万円、河内長野市上原西町16-1、代表吉年正守氏、従業員140名)は、7月14日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、7月26日に同地裁より再生手続き開始決定を受けた。

申請代理人は河本茂行弁護士(京都府京都市中京区烏丸通三条下ル、烏丸法律事務所、電話075-223-2714)および野城大介弁護士(大阪市北区堂島浜1-4-16、きっかわ法律事務所、電話06-6346-2983)ほか。監督委員には新宅正人弁護士(大阪市中央区北浜2-1-3、新宅法律事務所、電話06-6233-7474)が選任されている。

再生債権の届け出期間は10月4日まで、再生債権の調査期間は11月24日から12月8日まで。また、再生計画案の提出期限は2018年1月31日となっている。

当社は、1718年(享保3年)に鍋・釜・農業用具の製造を目的として創業し、1944年(昭和19年)1月に吉年可鍛鋳鉄(株)の商号で法人改組した鋳鉄製品製造業者。トラクターやパワーショベルなどの産業や建設機械部品向けの継手を主力製品として、上下水道用特殊大型継手や建築金具、電車部品、碍子金具、自動車部品、機械部品、鉄道部品などの製造を手掛けていた。3万平米を超える本社工場での製造を主体にマレーシアで現地法人(2013年9月に生産中止)を設立して大量受注にも対応できる生産体制を確保。300年近い業歴から相応の知名度を有し、大手鉄鋼商社や産業機械、自動車メーカーなどに販路を確立すると、1991年11月期には年売上高約94億800万円を計上していた。

しかし、その後は得意先が生産拠点を海外へ移転させたことや、住宅関連用継手の受注低迷などから売上げは減少し、2016年11月期には年売上高約39億2500万円まで落ち込み、4期連続で営業段階から欠損を計上していた。この間、金融機関に対してリスケを要請し資金繰りの改善を図っていた。その後も金融機関や取引先の支援のもと、収益改善を図っていたものの、過年度の決算修正などもあり、財務改善は進まず、資金調達力が限界に達し、今回の措置となった。

負債は申請時点で約63億6500万円。

青森駅前再開発ビル株式会社

青森駅前再開発ビル(株)(資本金10億3000万円、青森市新町1-3-7、代表清算人鈴木規央弁護士)は、7月5日に青森地裁へ特別清算を申請していたが、13日に特別清算開始決定を受けた。

当社は、駅前再開発を進める青森市が36.6%出資し、1992年(平成4年)4月に設立された第三セクター。2001年、青森市が総事業費185億円をかけてJR青森駅前に複合テナントビル「アウガ」(地上9階、地下1階)を建設。当社は地下1階から4階までを区分所有として市から買い取り、生鮮市場やアパレル、雑貨店など約50店をテナントとして集め、2006年にピークとなる年間636万人の来場者数を記録。また、青森市営施設の受託・管理も手がけ、2009年2月期の年収入高は約7億200万円を計上していた。

しかし、設立当初よりアウガのテナント収入は計画を下回り、大幅な赤字決算で推移。2008年には債務超過寸前にまで財務内容が悪化していた。青森市は、金融機関から債権を買い取るなど支援を実施(これにより青森市の出資比率63.7%)して財務の立て直しを図ったが、業況は改善せず、2016年3月期の年収入高は約4億9400万円と低迷。減損会計の適用により最終的に約26億8800万円の赤字を計上し、債務超過に陥っていた。

こうしたなか、事業継続は困難として2016年10月3日付の取締役会で解散を決定、テナントに対して営業保証金や預かり金を全額返済することを条件にアウガからの退店を求め、テナントはこれに応じて2017年3月31日までに全店退店した。また、当社は、地権者に対しては床の賃貸借契約について合意確約することについて承諾を求め、これについても全地権者から承諾を得たことから、3月24日開催の株主総会で解散を決議し、7月5日に青森地裁へ特別清算を申請していた。

負債は約32億790万円。

株式会社ゴルフスタジアム

(株)ゴルフスタジアム(資本金5100万2500円、豊島区南大塚2-11-10、登記面=東京都港区浜松町1-7-3、代表堀新氏)は、6月27日に債権者から東京地裁へ破産を申し立てられていたが、7月21日に破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は島田敏雄弁護士(千代田区永田町2-11-1、LM法律事務所、電話03-6206-1348)。

当社は、2004年(平成16年)9月に設立されたシステム・ソフトウェア提供業者。プロ野球・ヤクルトスワローズを指揮した野村克也氏がID野球を掲げてチームを優勝に導いた際、前職時代にシステム面で同氏を支えたことで著名な片山宗臣氏が創業、全国のゴルフ場、ゴルフ練習場を得意先に、ゴルフスイング解析システム「Motion Analyzer」を提供していたほか、CMS(ホームページ更新ツール)の販売も手がけていた。2007年の片山氏の代表辞任後は、現代表の下、都内に直営のゴルフ練習場を構えるなど業容を広げ、全国のゴルフ関連業者に販路を持ち、CMSの導入拡大が進んだ2016年8月期には年収入高約30億1100万円を計上していた。

しかし近時、一部取引先と支払いを巡るトラブルが発生。同社との取引がなくなったことで、資金繰りが急速に悪化していた。今年3月には、ゴルフ練習場・レッスンプロなどにソフトウェアを販売する際、分割払いと相殺する形で毎月支払うとしていた広告料で全国的に支払いの遅れが発生。1000名を超える利用者が被害者の会を設立し、当社を詐欺容疑で告訴するなど事態は悪化。当社は事務所を都内のバーチャルオフィスに移転、事業継続に向けて関係先と交渉を続けていたが、債権者からの破産申し立てを受け、今回の措置となった。

申立書時点の負債は約56億6202万円。そのうち約36億7747万円はゴルフレッスンプロなど1153名に対する未払い広告料となっている。

株式会社酒井製作所

7月3日に名古屋地裁へ民事再生法の適用を申請した(株)酒井製作所(資本金2000万円、愛知県名古屋市港区西茶屋4-147、代表酒井明夫氏、従業員197名)は、7月7日に同地裁より再生手続き開始決定を受けた。

監督委員は西脇明典弁護士(名古屋市中区錦1-20-8、西脇法律事務所、電話052-232-3760)。再生債権の届け出期間は8月18日までで、再生債権の一般調査期間は9月8日から9月15日まで。

当社は、1965年(昭和40年)6月創業、69年(昭和44年)10月法人改組した自動車内装品の製造業者。大手自動車メーカーの二次サプライヤーとして、有償支給材を主体に、自動車用ワイパー、スイッチなど自動車電装品、周辺機器、工作機械の制御盤部品、生産設備向け樹脂部品などの製造を手がけるほか、OEMにより鉄道模型(Nゲージ)の製造なども行っていた。本社に隣接して2工場を有するなど積極的に設備投資を行い、各種機械も充実し相応の技術力も評価され、近時ピークの2013年9月期には年売上高約54億5600万円を計上していた。

しかし、受注単価の厳しさや人件費などの固定費が負担となって収益性は低く赤字経営が続いていたうえ、熊本地震の影響などにより自動車の国内生産が停滞した影響などから2016年9月期の年売上高は約37億3800万円にとどまり、約1億5200万円の最終赤字を計上、大幅な債務超過状態が続いていた。その後はシニア社員の削減などのリストラを行ったほか、バンクミーティングを開催するなど再建を図ってきたが、過去の設備投資などによる年商を上回る借入も負担となり資金繰りは悪化。再建スキームを策定することもできず、自力再建を断念し、今回の措置となった。

負債は約55億1045万円。