株式会社栄光

(株)栄光(資本金4000万円、横浜市西区浜松町2-5、代表熊谷昌直氏)は、8月15日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は高木裕康弁護士。電話連絡先は破産管財人執務室カスタマセンター(電話045-242-7911、受付時間は平日午前11時から午後4時まで<土日祝日除く>、なお、破産管財手続きに関する情報は当社のホームページ(http://www.a-cofg.co.jp)に掲載)。

当社は、1981年(昭和56年)4月創業、82年(昭和57年)9月に法人改組された。地場老舗の消費者金融業者として、一般個人や小規模事業者を主な対象に、毎月一定数のダイレクトメールを発送する方法で全国に営業を展開。申し込みのあった顧客に対して架電によるセールスを行い、創業者である前代表の消費者金融大手だった武富士での長年の経験を活かした運営を基盤として、98年5月期には年収入高約63億9600万円を計上。自社ビルを保有するなど、相応の財務基盤を有していた。

しかし、改正貸金業法の施行によりグレーゾーン金利や多重債務者の自己破産などが社会問題となった影響を受け、業界環境は急速に悪化。同業他社との競合も激しく、以降は減収基調が続くなか、業容の大幅縮小を余儀なくされ、2015年5月期の年収入高は約6億円に落ち込んでいた。この間の2013年10月には前代表が死去。近年は過払金返還債務の負担等による業績不振に陥り、急激な業容の縮小と収益性の低下が続き、財務内容も悪化。2014年には新規貸付を停止し、回収業務および過払債務への対応を行っていたが、ここに来て今回の措置となった。

負債は約209億円で、主な内訳は金融債務約34億円に加え、過払金返還債務は約3万6800名、合計で約175億円にのぼる可能性もある。負債規模は、公益財団法人山梨県林業公社(負債260億4400万円、7月民事再生法、山梨県)に次いで今年2番目の大型倒産となる。

公益財団法人山梨県林業公社

公益財団法人山梨県林業公社(甲府市武田1-2-5、代表理事荒井洋幸氏)は、7月22日に甲府地裁より再生手続き開始決定を受けた。

監督委員は石川善一弁護士(甲府市相生1-20-13、石川善一法律事務所、電話055-222-0200)が選任されている。再生債権の届け出期間は8月26日までで、再生債権の一般調査期間は9月23日から9月30日まで。

当法人は1965年(昭和40年)9月に山梨県の全額出資により設立された林業公社。国の「拡大造林政策」に沿って、県や公庫、信金借入金を財源として森林整備を行い、伐採収入で返済することとし、森林土地所有者から受託して県内の人工林(国有林・県有林を除く)の約9%に当たる約8393ヘクタールの人工林を造成、管理・保育を行ってきた。設立当初は国産木材価格が上昇傾向にあったが、輸入木材の拡大などによって国内木材価格は下落が続き、収益が悪化。2015年3月期の年売上高は約5億8800万円にとどまっていた。こうしたなか、新規募集の中止、事業費の削減、低利資金への借り換えなど経営健全化に向けた対策を講じていた。

しかし、円高傾向による海外からの低価格木材の輸入増加により、国産木材価格が長期低迷するなか、分収林の販売収益は好転する見込みはなく、その資産価格の低下によって200億円を越える大幅な債務超過に陥っていた。このため、山梨県は2011年に当法人を2017年3月に解散することを決定していた。金融機関からの借入金については、県が損失補填契約を締結しており、これに第三セクター等改革推進債を活用する方針で、同債の活用には債務処理の公平性・透明性を確保する見地から、法的な債務処理手続きを行う必要があり、今回の措置となった。

負債は債権者約15名に対し約260億4400万円(うち山梨県が約194億6700万円、金融債務が約65億7400万円)。

浜通り旅客運送株式会社など2社

浜通り旅客運送(株)(旧商号:常磐交通自動車(株)、資本金9800万円、福島県いわき市明治団地4-1、代表清算人益子達男氏)と、関係会社の(株)カタハマ商事(旧商号:常交整備(株)、資本金5000万円、福島県いわき市平五色町56、代表清算人益子達男氏)は、7月21日に福島地裁いわき支部より特別清算開始決定を受けた。

浜通り旅客運送(株)は、1943年(昭和18年)11月に福島県浜通り地区の各乗合自動車が合同で設立。当地区唯一の乗合バス運営会社として、当社を中核企業とした「常磐交通グループ」を形成、一時は関連企業数が20数社に達するなど業容を拡大した。当地区内での高い知名度を有し、2001年3月期には年売上高約67億1500万円を計上していた。

しかし、その後は利用者減少によって赤字路線の廃止など安定性に欠ける業績推移となり、社屋建設、車両導入などの設備投資負担も重くなっていた。関連会社を15社程度へ集約するなどしたが、2006年3月期の年売上高は約41億6900万円に落ち込み、厳しい経営を余儀なくされていた。

そうした状況下、2006年1月にグループ会社へのバス事業の営業譲渡を国土交通省が認可。これに伴い、同年2月に全従業員を同社へ転籍し、当社は運送業への人材派遣業及び不動産賃貸業へ業態変更、併せて現商号に変更した。将来の解散を視野に、清算に向けた調整を行いつつ事業を継続していた。今年2月に吸収分割により人材派遣、不動産業などすべての事業の権利義務をグループ会社へ事業譲渡し、今年6月24日の株主総会で解散を決議していた。

(株)カタハマ商事は、1987年(昭和62年)8月の設立。自動車整備修理業及び同販売業を手がけ、ピーク時となる2003年3月期には年売上高約24億3000万円を計上していた。グループの再編・整理で今年6月30日の株主総会で解散を決議、今回の措置となった。

負債は、浜通り旅客運送(株)が約68億9000万円、(株)カタハマ商事が約2億500万円で、2社合計で約70億9500万円。

株式会社モード・フアム

(株)モード・フアム(資本金3000万円、大阪市住之江区平林南2-4-59、代表植岡幸始氏)は、7月29日に事業を停止し、事後処理を土谷喜輝弁護士(大阪市北区西天満4-4-13 、土谷法律事務所、電話06-6311-2566)ほか1名および田中弘史弁護士(大阪市中央区平野町1-6-11、田中弘史法律事務所、電話06-6208-3230)に一任し、自己破産申請の準備に入った。

当社は、1984年(昭和59年)8月創業、87年(昭和62年)9月に法人改組したかばん・袋物卸業者。婦人用バッグを中心に扱い、自社で企画したバッグ・袋物を中国など海外で生産し、直輸入して国内販売を手がけていた。自社企画ブランド「FISCH」「TITE」「DELLA CLASSE」などを取り扱い、ヤング層からシルバー層まで幅広い層をターゲットに、百貨店催事向け納入業者として営業基盤を確立。量販店、専門店、通販業者などの販路も開拓し、2002年7月期には年売上高約33億5900万円を計上していた。

その後は、消費動向の悪化に加えて、主力であった百貨店向けの販売が低迷。同業者間の激しい価格競争などから売り上げは減少傾向を辿り、2013年7月期の年売上高は約14億3100万円にまで落ち込んでいたうえ、原材料価格の高騰、中国など海外での生産コスト増加などの影響により収益面も悪化。このため、販管費の削減、不採算取引の縮小などリストラを進めるとともに、アパレルメーカーからのOEM受注の強化、顧客ニーズに対応した商品・価格構成を整え、関東地区での販路開拓などを推進して立て直しに努めていた。

しかし、業況は改善せず、資金繰りが悪化したことで2014年4月に金融機関に対してリスケを要請。その直後に当社監査役(現在は辞任)が代表を務める企業からの30億円以上におよぶ簿外の借入金が発覚するなど決算内容に疑義が生じたことで信用が著しく低下。在庫販売を行いながら、規模を縮小して事業を継続していたものの多額の借入金の返済に目途が立たなくなっていた。債権者との交渉により分割弁済をしながら任意整理を進めていたものの、ここに来てこれが困難となったことから今回の事態となった。

負債は約45億円が見込まれる。