株式会社榎並工務店

榎並工務店(資本金4億5000万円、大阪市浪速区浪速東1-2-26、代表榎並靖博氏、従業員81名)は、6月10日に事業を停止し、事後処理を浜口卯一弁護士(大阪市北区西天満4-4-18、田口・新原・浜口共同法律事務所、電話06-6363-3931)に一任、自己破産申請の準備に入った。

当社は、1927年(昭和2年)5月創業、62年(昭和37年)10月に法人改組した一般土木建築工事業者。公共施設や商業施設、集合住宅などの建築工事を主力に、付帯する土木工事、舗装工事なども手がけていた。大阪府や大阪市での官公庁関連工事で多数の施工実績を残すほか、大阪以外にも京都、滋賀、愛媛にも支店・営業所を開設するなどして営業エリアを拡大。98年3月期には年売上高約121億4900万円を計上していた。

しかし、その後は公共工事削減の影響を受け受注は減少。民間からのマンション工事を受注することで補ったが、2008年7月に大口の不良債権が発生するなどし、採算面は低調に推移。加えて、リーマン・ショックの影響から不動産業界への資金流入が縮小するなかで受注は落ち込み、2011年3月期の年売上高は約47億9400万円にダウンした。その後、マンション建設が回復したことやアベノミクスによる公共工事増加により、2014年3月期の年売上高は約70億3800万円まで回復したものの、受注単価の下落と建設コスト上昇により粗利益率は低下し、増加する運転資金負担を金融機関からの借入金で補うようになっていた。

そうしたなか、今年に入ってから工事代金の回収トラブルが発生したため資金繰りが急激に悪化。4月には債権者説明会を開催し、仕入先や外注業者への支払延期要請を行うなどして自主再建を目指したものの、厳しい経営状況にあることが表面化したため信用が低下。事業継続が困難となった。

負債は2014年3月期末時点で約42億5100万円。

株式会社日建(旧・チボリ)

日建(資本金2400万円、伊丹市東有岡1-18-2、代表清算人中井康之氏)は、5月19日に神戸地裁伊丹支部より特別清算開始決定を受けた。

当社は、1957年(昭和32年)10月に日建工業(株)の商号で設立され、73年4月に(株)チボリに商号変更した。当初は不動産の販売管理を行っていたが、70年にゴルフ練習場「宝塚ゴルフセンター」、73年に「宝塚レジャープール チボリ」、79年に温水プールやスイミングスクール、熱帯植物園やレストラン「イグアス」を開設。さらに85年にホテル事業を開始、89年には天然温泉リゾート「カラカラテルメ」をオープンさせるなどリゾート事業に注力。テレビCMなど積極的な宣伝活動を行ったこともあり地元での知名度は高く、96年6月期には年収入高約24億200万円をあげていた。

しかし、各施設の建設資金のため、80億円を超える金融債務を抱えていたほか、バブル崩壊の影響を受け、主力施設である「カラカラテルメ」の収入が減少して収益は悪化。2003年には本社不動産の一部を差押えられた(同年、申立人の取下げにより抹消)ほか、2005年にはレストランやレジャープールを閉鎖。他の施設の不振も続くなか、2009年6月期の年収入高は約8億5200万円までダウン。同期末には「カラカラテルメ」を閉鎖、2011年12月にスイミングスクールを閉鎖し、ゴルフ練習場の運営のみとなっていたが、2014年9月にゴルフ練習場(現屋号・チボリゴルフセンター)を他社へ売却。この間、保有不動産の売却を進めて有利子負債を圧縮して、今年2月12日に(株)チボリから現商号に変更するとともに、本社を兵庫県宝塚市から現所に移転。3月31日の株主総会の決議で解散していた。

負債は金融機関および代表一族からの借入金を主体に約59億円。

なお、ゴルフ練習場は営業を継続中。

株式会社ASS

2014年12月26日に名古屋地裁へ民事再生法の適用を申請した(株)ASS(資本金1億2128万500円、西尾市城崎町4-26、代表高木礼治氏)は、4月28日に再生手続き廃止決定を受け、5月29日に破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は服部一郎弁護士(名古屋市中区丸の内3-5-10、服部一郎法律事務所、電話052-990-6333)。財産状況報告集会期日は10月7日午前10時。

当社は、2001年(平成13年)4月創業、2002年(平成14年)7月に法人改組した建築工事業者。アパート・一般住宅などの建築工事を主体に不動産仲介・管理なども手がけていた。主力の建築工事については地元資産家等からの元請が主体で、2×4工法を用いた一般アパートのほか、近年はサービス付き高齢者向け賃貸住宅の割合が高くなり、介護等のサービス部分は関係会社に外注していた。また、アパートオーナーに対する不動産管理業務(家賃の集金管理・退去時補修業務・消防設備や貯水槽の点検・清掃消毒業務・鍵交換・引っ越し紹介サービスなど)のほか、大手賃貸仲介業者の加盟店として不動産賃貸・仲介事業なども手がけ、2013年5月期の年売上高は約35億3500万円を計上していた。

しかし、運転資金を含め外部資金依存度が高く、従前から財務内容に課題を抱え、厳しい運営を強いられていた。施工物件の引き渡し代金がすぐに借入金の返済に充てられる状況が続き、工事の進捗状況次第で資金繰りが厳しくなることが懸念されていた。建設収入の大幅な落ち込みもあって、2014年5月期の年売上高は約13億7400万円までダウン、約8億4400万円の最終赤字に転落し、資金繰りの悪化により先行きの見通しが立たなくなっていた。そのため、民事再生法のもとで再建を目指したが、再生計画案作成の見込みがないとの判断から、今回の措置となった。

負債は約63億2669万円。