株式会社ザ・サードプラネット

(株)ザ・サードプラネット(資本金4500万円、静岡市駿河区中田4-9-23、代表長野和史氏ほか1名)は、6月29日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請、同日保全命令を受けた。

申請代理人は住田昌弘弁護士(東京都千代田区大手町1-7-2、センチュリー法律事務所、電話03-5204-1080)。監督委員は永沢徹弁護士(東京都中央区日本橋3-3-4、永沢総合法律事務所、電話03-3273-1800)。

当社は、1983年(昭和58年)8月創業、2005年(平成17年)3月に法人改組されたアミューズメント施設運営業者。当社の前身は同商号の(株)ザ・サードプラネット(現:長野興産(株))であり、ゲームセンターの運営は30年以上の業歴を有していた。1999年に福島県に出店、その後は静岡県外への積極出店、店舗大型化を進めていた。同社はその後、AVソフトレンタル事業、銭湯・サウナ事業、ゲームセンター事業などへ事業領域を拡大し、事業の効率化を図るため2005年3月に会社分割を実施。新たに設立された当社はゲームセンター事業に特化し、存続会社は(株)長野興産クリエイトへの商号変更を経て、現在の長野興産(株)へ商号変更している。長年の業歴とテレビCMなどで培われた知名度を生かし、直営店舗の他、FC店舗開発も進め、2007年3月期には年売上高約99億1200万円を計上していた。

しかし、静岡県外への直営店出店やFC契約先獲得などのために、2004年に東京本社を開設するなど積極的な設備投資を行っていたなか、リーマン・ショック以降は景気急落により新規出店が相次いで中止となったほか、不採算店舗も増えていた。その後もスマートフォンの普及に伴うソーシャル・ゲーム市場の拡大や家庭用ゲームの浸透などで業界環境は厳しさを増し、年商に匹敵する借り入れ負担も重く、資金繰りが悪化、今回の措置となった。

負債は約60億円。

栗田出版販売株式会社

栗田出版販売(株)(資本金3億7800万円、千代田区神田神保町3-25、代表山本高秀氏)は、6月26日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は軸丸欣哉弁護士(東京都千代田区丸の内2-3-2郵船ビルディング4階、弁護士法人淀屋橋・山上合同、電話03-6267-1241)。

当社は、1918年(大正7年)6月創業、48年(昭和23年)6月に法人改組した業界準大手の雑誌・書籍取次販売業者。週刊誌や月刊誌など雑誌類を主体に書籍、文庫本、児童書、コミック、専門学術書など幅広いジャンルを仕入れ、約1800店内外の全国の書店に販売していた。他の大手業者とは異なり、中小・零細規模書店との関係構築に傾注し、長年の業歴で培った経験と書店経営者の目線に合わせた地道な営業活動を展開。91年10月期には年売上高約701億7900万円を計上していた。

しかし、近年はインターネットやスマートフォンなどコンテンツの多様化もあり、若者層を中心に書籍の販売数が減退するなかで、減収基調が続き財務面も悪化。同業者との業務提携やグループ内での経営効率化などを進めていたものの、2014年9月期(97年に決算期変更)の年売上高は約329億3100万円に減少し、債務超過に転落していた。書籍の扱い部数の減少に歯止めがかからず、人員整理や営業所の統合を行うなどの合理化策も奏功せず、支え切れなくなり今回の措置となった。

負債は2014年9月期末時点で約134億9600万円となり、出版取次業者の倒産では過去最大の負債額となる。

なお、6月26日付で出版取次業界3位の(株)大阪屋(大阪府東大阪市)が、出版共同流通(株)(東京都千代田区)などと連携する形で当社再生支援を表明している。

株式会社アカクラ

(株)アカクラ(資本金9000万円、世田谷区用賀4-10-1、代表山本太氏)と関係会社の(株)アカクラインターナショナル(資本金900万円、同所、同代表)、6月26日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は吉田広明弁護士(千代田区丸の内1-7-12、弁護士法人北浜法律事務所東京事務所、電話03-5219-5151)。監督委員には山下英樹弁護士(港区虎ノ門1-22-16、山下・遠山法律特許事務所、電話03-3580-6681)が選任されている。

(株)アカクラは、1953年(昭和28年)4月創業 、69年(昭和44年)10月に法人改組した婦人靴販売業者。「AkaKuRa」や「FLAG」などの店舗名で、パンプスやブーツ、サンダル、ミュールなどを主力に一部インポートブランドや自社ブランド商品も扱っていた。婦人靴の専門店としては、中・高級靴をそろえる有力店として相応の知名度を有し、ショッピングモールやファッションビルを中心に一時は全国で100店舗程度を展開。新規出店効果から業績が拡大した2007年3月期には年売上高約114億1400万円を計上していた。

しかし、リーマン・ショック以降は消費者の購買意欲が減退したことで業況は大きく悪化。商品調達をメーカーからの直接仕入に切り替えるなど収益性の改善を図っていたものの、2009年3月期の年売上高は約91億3400万円に減少、欠損計上を余儀なくされていた。その後は不採算店舗の整理が一巡し一時的に増収に転じたものの、近時は消費増税の影響などから苦戦をしいられ再び業容が悪化。支払いの延期要請を行うなど資金繰りの厳しさが表面化していた。

(株)アカクラインターナショナルは、2006年(平成18年)7月に設立された靴卸業者。(株)アカクラと実質一体の経営で2008年からは同社の全ての仕入を手がけ、2012年9月期には年売上高約60億4900万円を計上していたが、(株)アカクラに連鎖する形となった。

負債は(株)アカクラが約54億円、(株)アカクラインターナショナルが約19億円で、2社合計で約73億円。ただし、両社間での債権債務を除いた負債は約56億円となる。

今後は、中国の大手金融機関を背景に持つCITIC CAPITALの日本ファンドがスポンサーとなり、中国アジアのインバウンド需要を活用して立て直しを図っていく。

公益財団法人奈良県林業基金

公益財団法人奈良県林業基金(奈良市高畑町1116-6、代表理事荒井正吾氏ほか1名)は、5月25日に奈良地裁へ民事再生法の適用を申請していたが、6月5日に同地裁から再生手続き開始決定を受けた。

再生債権の届け出期間は7月13日までで、再生債権の一般調査期間は7月31日から8月13日。

当法人は、1983年(昭和58年)12月に財団法人奈良県林業基金として設立。森林所有者による造林が進みにくい地域において、土地所有者と分収造林契約を締結して森林整備を行い、2014年3月期には経常収益約8000万円を計上していた。

しかし、伐採収入があるまでは借入金に依存した事業運営を余儀なくされる分収造林事業の構造的な問題に加えて、木材価格の長期的かつ大幅な下落により、極めて厳しい経営状況に陥っていた。

この間、新規造林の休止、職員の配置転換の見直しなどの経営改善策を講じてきたものの、将来得られる木材の売買収入で累計債務を償還することが困難な見込みとなったことから、2014年5月に2016年度末に解散することを決議。これに伴い、森林資産の時価評価を実施したところ、実質的に大幅な債務超過に陥っていたことから今回の措置となった。

負債は約105億500万円。