株式会社井上工業

(株)井上工業(資本金4525万円、小浜市遠敷9-302、代表藤原喜朗氏)は、11月13日に自己破産を申請した。

申請代理人は宅島康二弁護士(大阪市中央区北浜2-3-9、宅島法律事務所、電話06-6231-3762)。

当社は、1965年(昭和40年)6月創業、73年(昭和48年)11月に法人改組。当初は、若狭塗箸の製造を主体に行っていたが、84年に国内有名キャラクターのライセンスを取得して以降は、次第に各種キャラクター商品の企画および卸売へと業態を転換。卓上用品(箸、スプーン、コップ)を中心に、バス用品、キッチン用品、バッグ、文房具など扱い商品を拡大していた。100円均一ショップ向けを中心に雑貨問屋、スーパー、玩具商などを販路として確立し、東南アジア向けへの輸出も開拓。2005年3月には海外有名キャラクターのライセンスを取得したこともあって受注が大きく伸び、2005年7月期には年売上高約46億1600万円を計上していた。

しかし、以降は主力得意先の自社生産比率引き上げなどから受注が減少し、2010年7月期の年売上高は約25億200万円にダウン。このため、100円均一ショップ以外の量販店やドラッグストアへの販路を開拓したことで、2013年7月期は年売上高約38億4200万円にまで回復していた。一方、円安基調を要因として仕入れの大半を占める中国からの仕入れコストが高騰し、採算面は低調に推移していた。昨年秋以降は、支払い遅延も発生し取引先からの警戒感も強まっていたなか、ここへきて前代表が死去したこともあって経営を継続することが困難と判断し、今回の措置となった。

負債は2013年7月期末時点で約33億2700万円。

まる川漁業株式会社

まる川漁業(株)(資本金1000万円、長崎県長崎市魚の町3-21、登記面=長崎県南松浦郡新上五島町奈良尾郷470-6、代表川端一廣氏)と、協同で船団を組んでいた丸福漁業(株)(資本金9381万3500円、長崎県長崎市筑後町7-11、代表宮崎孝一氏ほか1名)の2社は、10月31日付で長崎地裁より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は、まる川漁業(株)が福田浩久弁護士(長崎県長崎市興善町2-31、福田・木下総合法律事務所、電話095-816-3261)。丸福漁業(株)が國弘達夫弁護士(長崎県長崎市栄町1-25、國弘法律事務所、電話095-827-6607)。

また、悠久漁業生産組合(出資金70万円、佐賀県唐津市鎮西町名護屋2-54、理事長片岡興一知朗氏)も10月30日付で佐賀地裁唐津支部より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は、中川正幸弁護士(佐賀県唐津市南城内1-1、稲津高大法律事務所、電話0955-73-2748)が選任されている。

まる川漁業(株)は、1934年(昭和9年)創業、48年(昭和23年)7月に法人改組した。五島や壱岐沖を漁場とし、アジ・サバなどの青物を中心とする、まき網漁業を手がけ、2000年6月期には年売上高約19億円を計上した。しかし、その後は漁獲不振や魚価低迷に加え、燃料費の上昇のあおりを受け、連続欠損を余儀なくされていた。こうしたなか、過年度の船舶建造にともなう多額の有利子負債を抱えており、取引金融機関などから返済猶予などによる支援を受けていたものの、資金繰り改善の見通しが立たないことから、新たに設立したまき網漁業者へ事業を売却し、今年の5月23日に事後処理を弁護士に一任していた。

丸福漁業(株)は、1954年(昭和29年)9月に設立。五島西沖や東シナ海、黄海などを漁場とし、サワラ・アジ・サバなどのまき網漁業を手がけ、2000年5月期には年売上高約10億5000万円を計上していたが、まる川漁業(株)と同様に収益が低迷。大幅な債務超過に陥るなか、先行きのメドが立たなくなり、事業継続を断念した。

悠久漁業生産組合は、1907年(明治40年)創業、53年(昭和28年)4月に組合改組した。上記2社同様にまき網漁業を手がけていたが、漁獲不振や燃料費高騰などの影響で収益が低迷し、今回の措置となった。

負債は、まる川漁業(株)が債権者約132名に対し約44億9600万円、丸福漁業(株)が債権者約136名に対し約34億5800万円、悠久漁業生産組合が債権者約90名に対し約13億7800万円、3社合計で約93億3200万円。

なお、九州・沖縄地区では2014年に入り最大の倒産となった。

ソマテック株式会社

ソマテック(株)(資本金5000万円、黒川郡大和町テクノヒルズ2、代表古田善彦氏ほか1名)は、2015年2月下旬に特別清算を申請する予定であることがあきらかになった。

当社は、2008年(平成20年)6月に、東証2部上場の化学品専門商社であるソマール(株)(東京都中央区)の子会社として、コーティング製品の生産・販売の一翼を担う目的で設立された。

高機能材料として新規のコーティング製品の開発に取り組み、携帯端末向けなどの市場をターゲットに販売促進に取り組んでいたものの、当社製品が顧客から使用承認を得るまでには長い時間がかかり、当初見込んでいた販売計画からは大幅な遅れが生じていた。

ソマール(株)からの技術・営業面での人的支援や運転資金の貸付等の資金的支援を受けながら凌いでいたものの、ターゲットとする市場の製品品質への要求事項も、より高度化・多様化する一方、競合他社との競争も激化するなど、当社を取り巻く環境は急速に厳しさを増していた。その結果、当社製品の販売は一向に伸展が見られず、毎月1億円を超える赤字を計上するなど業績は悪化、2014年3月期の年売上高は約9200万円にとどまり、大幅な債務超過に陥っていた。

当社の事業環境の厳しさや収益状況の改善に変化が見込めないことから、支援継続は困難と判断され、11月28日のソマール(株)の取締役会で、当社の解散および特別清算方針が決議された。

負債は2014年3月期末時点で約68億6500万円が見込まれる。

五鈴精工硝子株式会社

五鈴精工硝子(株)(資本金7650万円、大阪市西成区南津守6-3-6、代表垂水孝至氏、従業員100名)は11月20日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日監督命令を受けた。

申請代理人は軸丸欣哉弁護士(大阪市中央区北浜3-6-13日土地淀屋橋ビル、弁護士法人淀屋橋・山上合同、電話06-6202-4446)。監督委員には、密克行弁護士(大阪市中央区高麗橋2-5-10アイケイビル3階、密総合法律事務所、電話06-6221-0460)が選任されている。

当社は、1905年(明治38年)創業、43年(昭和18年)1月に法人改組した創業100年以上の歴史を誇る老舗の光学機械レンズ製造業者。プロジェクター、LED関連機器、医療用機器、監視カメラを対象とした光学レンズの製造を手がけ、特殊ガラスの溶融・成型を独自の高度な技術で行い、特にプロジェクターで使用されるレンズアレイについては世界レベルで高いシェアを確保していた。また、製品の品質や性能の高さは、取引先をはじめ各方面から高い評価を得て、ピーク時となる2004年9月期には年売上高約48億4800万円を計上していた。その後も、海外現地法人の設立を行う一方、2006年にはりんくう工場(泉佐野市)が稼働を開始するなど業容拡大を図り、同年には経済産業省より「元気なモノづくり中小企業300社」の1社に選定されていた。

しかし、その後の国内家電メーカーの業績不振により、国内の光学機械レンズのマーケットは縮小傾向をたどっていた。主力の各種プレス成型レンズや光学特殊フィルターの受注も伸び悩み、2013年9月期の年売上高は約18億円までダウン。収益面でもメーカー各社のコストダウン要請が強く、一方で原材料購入コストがかさむなどジリ貧状況となっていた。さらにりんくう工場への設備投資や海外現地法人設立に伴い、借入金が年商を上回るなど負担が重く資金繰りが悪化、自主再建を断念し今回の措置となった。

負債は約43億円。