加藤組土建株式会社

加藤組土建(株)(資本金1億円、函館市千歳町3-2、代表加藤健太郎氏)は、9月30日に函館地裁へ自己破産を申請し、同日同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は山崎英二弁護士(函館市時任町2-8、電話0138-51-1100)。

当社は、1913年(大正2年)1月創業、53年(昭和28年)3月に法人改組した土木建築工事業者で、函館空港など管内で多くの著名な工事実績を持つ。土木工事請負からスタートして鉄道の防護柵施工などを手がけ、その後は土木工事にも参入して道路整備工事や水産整備工事などにも幅広く対応して業績を拡大、札幌方面へも営業を拡大し、ピークの98年3月期の年売上高は約101億5100万円を計上していた。

地場4大ゼネコンの1社として地場経済にも影響力を有していたが、88年に2代目が死去したため、同氏子息の現代表が32才の若さで後継。名車美術館の開設や地ビールレストランを経営する関係会社の設立など異業種参入を進めたが、いずれも採算に乗らずに頓挫。この際に導入した借入金や関係会社に対する貸付金が負担となり、財務内容を著しく劣化させていた。

その後、コンサルタント業者の指導の下で再建に取り組むとともに、メーンバンクからの支援を受けつつ借入金の圧縮を進めていたが計画通り進捗せず、さらには公共工事量の減少により2014年3月期の年売上高は約24億3800万円まで減少、厳しい資金繰りを余儀なくされていた。公共工事代金の債権譲渡による資金調達や、(株)竹田測量設計(北海道函館市)から資金協力を得るなどして何とか資金繰りを賄っていたが、2014年5月20日付けで同社が事業を停止。対外信用の劣化による支払条件の悪化に加え、金融機関からの資金調達も限界に達し、今回の事態となった。

負債は2014年3月期末時点で約41億2100万円(うち金融債務約34億9300万円)。

株式会社井上工業

(株)井上工業(資本金4525万円、小浜市遠敷9-302、代表井上正春氏、従業員93名)は、9月24日で事業を停止し、事後処理を宅島康二弁護士(大阪市中央区北浜2-3-9、電話06-6231-3762)に一任、自己破産申請の準備に入った。

当社は、1965年(昭和40年)6月の創業、73年(昭和48年)11月に法人改組。当初は、若狭塗箸の製造を主体に行っていたが、84年に国内有名キャラクターのライセンスを取得して以降は、次第に各種キャラクター商品の企画および卸売へと業態を転換。卓上用品(箸、スプーン、コップ)を中心に、バス用品、キッチン用品、バッグ、文房具など扱い商品を拡大していた。100円均一ショップ向けを中心に雑貨問屋、スーパー、玩具商などを販路として確立し、東南アジア向けへの輸出も開拓。2005年3月には海外有名キャラクターのライセンスを取得したこともあって受注が大きく伸び、2005年7月期には年売上高約46億1600万円を計上していた。

しかし、以降は主力得意先の自社生産比率引き上げなどから受注が減少し、2010年7月期の年売上高は約25億200万円にダウン。このため、100円均一ショップ以外の量販店やドラッグストアへ販路を開拓したことで、2013年7月期は年売上高約38億4200万円にまで回復していた。一方、円安基調を要因として仕入れの大半を占める中国からの仕入れコストが高騰し、採算面は低調に推移。昨年秋以降は、支払い遅延も発生し取引先からの警戒感も強まっていたなか、ここへきて代表が死去したこともあって経営を継続することが困難と判断し、今回の事態となった。

負債は2013年7月期末時点で約33億2700万円。

東中国開発株式会社

東中国開発(株)(資本金4億9970万円、美作市瀬戸276-3、代表井上義朗氏、従業員30名)は、9月19日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は中上幹雄弁護士(兵庫県姫路市岡町40、澤田・中上法律事務所、電話079-298-1300)ほか2名。

当社は、1972年(昭和47年)3月設立のゴルフ場運営業者。75年10月にゴルフ場「日本原カンツリー倶楽部」をオープン、丘陵地を生かした林間の2コース(合計36ホール)を運営、合計60名収容可能な宿泊用ロッジを併設していた。中四国エリアでは大型コースとして知名度が高く、中国自動車道作東インターチェンジに近いこともあって京阪神エリアからも来場者を獲得、2010年3月期には年収入高約3億5800万円を計上していた。

しかし、近年はプレイ料金の低価格化に歯止めがかからず、燃料価格の高騰で京阪神エリアからの来場者も伸び悩み、2014年3月期の年収入高は約2億5000万円にまで減少、採算面もコースの維持管理費用などを吸収できず、連続して欠損を計上し資本食い込みの状況にあった。今期に入っても来場者が伸び悩んだほか、会員の高齢化にともない預託金の償還請求が相次いだことから資金繰りが悪化、内部合理化を進め一部は分割償還に応じていたが、ここにきて自主再建を断念した。

負債は約36億円。

江越株式会社

江越(株)(資本金4623万7500円、東大阪市長田中3-4-31、代表清水浩氏、従業員37名)は、8月14日に事業を停止していたが、9月4日に大阪地裁へ自己破産を申請し、同日同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は豊浦伸隆弁護士(大阪市北区角田町8-1、電話06-6311-8800)。財産状況報告集会など各期日は12月8日午後2時。

当社は、1949年(昭和24年)10月設立の和洋紙卸業者。家庭紙を主体に、洋紙・板紙、内装紙・特殊紙などを扱っていた。ティッシュペーパー・トイレットペーパー・台所用品・タオルペーパーなどの家庭紙は大手スーパーや量販店、中小小売店に対して販路を有し、洋紙・板紙などは関西圏の印刷会社に対して販路を構築していた。業歴60年以上を有する近畿地区では中堅クラスの紙卸商で、大手製紙メーカー・卸を仕入先に確保して安定した調達網を築き、一方で得意先も大手企業から中小企業まで幅広い営業基盤を誇っていた。近年は、印刷紙器加工業務にも参画するなど新規分野も開拓し、2009年4月期には年売上高約72億3400万円を計上していた。

しかし、リーマン・ショック以降長期化した個人消費低迷やデフレ浸透から主力の家庭紙部門の不振が続いたうえ、印刷業界を取り巻く環境悪化も加わり売り上げは漸減傾向をたどり2014年4月期の年売上高は約56億3600万円にまでダウン。得意先からの値引き要請圧力が強いなか、仕入れ価格上昇の販売単価への転嫁もスムーズに運ばず、採算面でも苦戦していた。このため、2013年より金融機関に対する借入金返済条件の変更要請を行うなどでしのいできたが業況の改善進まず、ここへきて事業継続を断念。先行き見通し難から今回の措置となった。

負債は約32億3800万円。