株式会社大鳥

(株)大鳥(旧・(株)金馬車、資本金1億円、水戸市河和田町丹下二ノ牧3891-10、代表高濱正敏氏)は、8月11日に水戸地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は後藤孝典弁護士(東京都港区西新橋1-5-11、電話03-3591-7377)。

(株)大鳥(旧・(株)金馬車)は、1978年(昭和53年)1月に設立した遊技場経営業者。99年(平成11年)7月には54年(昭和29年)に創業した旧・金馬車を吸収合併して新・金馬車として発足したもので、県北地域では老舗の遊技場経営業者として圧倒的知名度を有していた。店舗名を「金馬車」として、茨城県内を中心に、千葉、東京、埼玉など首都圏に店舗網を拡大、遊技場22店舗のほか飲食店やホテルなど経営多角化を進め、ピーク時となる2006年3月期には年収入高約869億円を計上していた。

しかし、業界内では「5号機問題」による客離れが深刻化する一方で、リーマン・ショックによる景気低迷の影響で遊技人口も大幅減少を余儀なくされていた。2009年3月期の年収入高は約542億円まで落ち込む一方で、過去に積極的に行った遊技場への投資やホテルの買収などで膨らんだ有利子負債の圧縮が進まず、不採算事業からの撤退や不動産売却などによる金融債務圧縮が課題となっていた。

こうしたなか、2011年3月に発生した東日本大震災により店舗の地下駐車場が津波で水没するなど、一部店舗で長期間休業を余儀なくされたため、借入金やリース債務の返済条件緩和策を講じて窮地を凌いできたが、回復の見込みがたたないことから、今回の事態となった。

負債は、約67億円が見込まれる。

なお、(株)大鳥が運営していたパチンコ店17店舗は、同社から2014年8月1日に新たに会社分割によって設立された(株)金馬車(資本金2900万円、茨城県日立市幸町2-1-10、代表岡村諭氏)が引き継いで平常通り営業している。

株式会社笠屋町不動産

(株)笠屋町不動産(資本金8208万円、大阪市北区西天満3-4-4、代表清算人松村安之氏)は、4月30日開催の株主総会で解散を決議し、大阪地裁へ特別清算を申請。7月30日に同地裁より特別清算開始命令を受けた。

当社は、1952年(昭和27年)6月に設立した不動産賃貸業者。マンション、レジャービル、事務所・テナント賃貸を中心に、一部で不動産売買も手がけていた。大阪市内を中心とした展開であったが、一時期は中国地区、九州地区などの地方都市にも進出、全国に約150ヵ所の物件を保有し、約4000軒のテナントを有する積極的な展開で、2000年5月期には年収入高約58億6400万円を計上していた。

不動産市況の低迷などから、当社の得意とするレジャービルのテナント店舗は厳しい運営を余儀なくされ、空室率増加、賃料下落にも歯止めがかからず、2005年5月期の年収入高は約45億4600万円にまで減少。加えて、所有物件の老朽化が進み、同業者間の競争も激化し、業況低迷が顕著となっていた。人員削減を進めるなどして立て直しに努めていたが、とりわけ、不動産取得などに伴う過大な借入金の負担が重荷となっていた。近時は、所有物件の売却を進め、金融債務圧縮を図っていたが、処理も進んだことで休眠状態となっており今回の措置となった。

負債は、金融債務を中心に約200億円。

株式会社白元

5月29日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した(株)白元(資本金43億2473万8302円、台東区東上野2-21-14、代表間瀬和秀氏、従業員374名)の事業譲渡に関する債権者説明会が、8月7日10時より大田区民ホール「アプリコ(大ホール)」で開催された。

スポンサー選定手続きの概要、取引スキーム・スポンサーの紹介、事業譲渡契約の概要、事業譲渡実行後の状況、財産評定の結果、再生債権への弁済見込み、今後のスケジュールの説明がなされた。スポンサー選定の経緯については6月30日の一次応札で24社が応札。その後、7月25日の二次応札で最終的に3社が応札。「譲渡代金(弁済の極大化)、履行の確実性、雇用の維持、ブランドの維持、スケジュール維持」を選考基準とし、最終的に履行の確実性のある譲渡代金として、アース製薬が最高額を提示、その他の条件も希望に沿うものであったため、同社をスポンサーに選定した。また弁済率は、2015年1月上旬(予定)の再生計画認可決定の確定後の初回弁済で、5~8%(財産評定による破産配当率1.64%)を予定している旨の説明がなされた。なお、事業譲渡後の当社は、第1回弁済後、清算手続きに入り、残余財産の換価を進めていく意向。10時40分ごろから質疑応答に入った。主な内容は以下の通り。

―アース製薬以外の2社の譲渡金額の提示額は

具体的な金額および社名は秘密保持契約の関係等から申し上げられない。しかし、履行の確実性のある譲渡金額で最も高額がアース製薬であったことは間違いない。

―選定基準の中でも特にどの条件を重要視したのか

弁済原資の極大化という点で譲渡金額と、絵に描いた餅になってはいけないので履行の確実性。この2つが条件の要で、これらをクリアした上で、雇用の維持などその他の条件が続く。スケジュール維持というのも重要な条件だった。

―8月8日には白元アースが設立されるが、5月29日以降の債権債務の支払いはどのようになるのか

5月29日以降については、お取引先さまの協力を頂いて、15日締め末日払いと、末日締め15日払いの条件で取引を行っているが、8月15日までの取引分は8月末日に旧:白元にて現金で支払いを行う。8月16日以降の取引については、白元アースの方に引き継いで白元アースに支払って頂く。白元アースと取引先さまがどのような条件で取引をしていくかは、別途個別に協力させて頂きたいと考えている。

―白元から白元アースに事業が譲渡され、製造者名の表示が変わるが、既にある仕掛品や在庫はどのようになるのか。白元アースが買い取って廃棄処分するのか

基本的な方針として、法令上表示を直さないといけないものを除き、現在ある在庫や仕掛かりについてはそのまま活用する方向で、皆様に迷惑かけないように調整している。

―アース製薬が最高額75億円との説明があったが、一方で再生ファンドが100億円提示したとの新聞報道があった。この点と前代表鎌田真氏の経営責任について

一部報道の正しさ、ニュースソースについては我々でコメントすることはない。説明している通り、履行の確実性のある譲渡金額で一番高い金額だったのがアース製薬であったことは間違いない。鎌田真氏の経営責任については、いわゆる法的な経営責任があるのかどうかを調査すると共に、個人として連帯保証しているもの、保証責任についても調査中である。

説明会には多数の債権者が出席。任意の説明会であったが、まず目を引いたのが配布された資料。この種の債権者説明会で配布される資料としては、内容が非常に充実しており、かつ説明も丁寧で分かりやすかったため、出席者にとって理解度が高かったのではないだろうか。それを示すかのように最後の質疑も少なく11時20分ごろに散会となった。

医療法人緑生会

(医)緑生会(我孫子市我孫子4-3-25、理事長橋本明氏)は、8月29日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は杉浦正敏弁護士(東京都新宿区西新宿1-8-1、電話03-3343-3984)ほか。

当法人は、1995年(平成7年)10月、橋本氏が茨城県で産婦人科クリニックとして個人創業、98年(平成10年)8月に法人改組された。「あびこクリニック」(我孫子市)などの産婦人科クリニックの経営を主体に、総合病院「印西総合病院」(2013年1月開設、印西市)や介護老人保健施設「桜の郷 祐寿苑」(茨城県茨城町)のほか、歯科クリニック、助産師専門学校も運営。2006年5月に茨城県から現所に本店を移転してからは積極的な開業を続け、2012年4月期には年収入高約20億1900万円を計上していた。

しかし、従前から医院の開設に伴う設備投資が重荷となっていたほか、借入金は年商を大幅に上回り人件費も増大したことから2013年4月期は年収入高約19億7800万円に対して約5億3300万円の最終欠損計上を余儀なくされていた。翌2014年4月期には、総合病院における診療科の増設などで年収入高約23億800万円を計上したものの、最終欠損は約8億9500万円に拡大。同期で債務超過に転落するなど資金繰りがひっ迫し、8月16日には同月末で印西総合病院の複数の診療科を休止する旨をリリースしていたなか、ここに来て自主再建を断念、今回の措置となった。

負債は2014年4月期末時点で約66億5900万円。