八街工業(株)(資本金2100万円、八街市八街に45、登記面=東京都中央区銀座6-13-16、代表清算人鏡高志氏)は、7月29日に東京地裁より特別清算開始決定を受けた。
当社は、1965年(昭和40年)5月に設立された合成樹脂製品の製造業者。自動車用マットや土木用シート、建材用床材シートなどの各種シート・マット類を製造し、全国の自動車内装品製造業者や建材製造業者、住宅設備機器製造業者を主体に卸売業者やホームセンターなどの小売業者に販路を展開していた。原材料の混合から製品完成までを一貫して行い、特に熱触媒(オイル)で加工する設備を有しているため、高温での樹脂加工を可能にしたことで幅広いニーズに対応。自動車関連をメーンに安定した受注が得られ、近年はバスルームの床マットが伸長し、2012年8月期の年売上高は約15億円を計上していた。
他方、2000年代前半には当社に対する債権が金融機関から(株)整理回収機構(東京都千代田区)に譲渡されるなど金融環境が悪化し、過剰債務が重くのしかかっていた。また仕入価格の高騰に加え、販売価格も低下傾向をたどっていたほか、新製品開発のための設備投資に伴うコスト増により収益が圧迫されていた。
2013年3月1日には会社分割により新・大同化成(株)(千葉県八街市、代表水戸在権氏)に事業を譲渡し、商号を現商号に変更、3月31日に開催した株主総会の決議により解散していた。
負債は2012年8月期で約38億5700万円だが、変動している可能性がある。