社団法人愛知県農林公社

社団法人愛知県農林公社(名古屋市東区白壁1-50、理事長後藤政則氏)は、2月21日に名古屋地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は伴野友昭弁護士(名古屋市中区丸の内2-17-22、電話052-220-1118)ほか。

当公社は、1965年(昭和40年)6月に設立され、2000年に社団法人愛知県林業公社が財団法人愛知県農業開発公社を吸収する形で経営統合したもの。農地保有合理化事業や分収造林、治山および林道事業の測量・設計、愛知県植林センターの管理・運営などを手がけていた。

しかし、事業開始時には予測しなかった農地価格や木材価格の下落によって木材販売事業の不振が続き、約221億円の大幅な債務超過に陥っていた。このため、多額の借入金が負担となって事業継続が困難となり、2012年9月には愛知県知事が解散の方針を示していた。

負債は債権者約21名に対し約227億円。

株式会社KHコーポレーション

元・観光ホテル経営の(株)KHコーポレーション(旧商号:(株)萬世閣、資本金5000万円、札幌市中央区大通西11-4、代表清算人佐々木泉顕弁護士)は、2月15日に札幌地裁へ特別清算を申請した。

申請代理人は佐々木泉顕弁護士(札幌市中央区大通西11、電話011-261-8455)。

当社は、1941年(昭和16年)5月創業、44年(昭和19年)9月に法人改組。道内の主要温泉地で、「洞爺湖万世閣ホテルレイクサイドテラス」(洞爺湖温泉)、「登別万世閣」(登別温泉)、「定山渓万世閣ホテルミリオーネ」(定山渓温泉)の3ヵ所の温泉観光ホテルを経営、2006年12月期には年収入高約60億円をあげていた。

しかし、近年の観光客の減少、団体旅行の衰退などを背景に経営環境は悪化、2010年12月期の年収入高は約49億1900万円にダウン、連続欠損計上を余儀なくされていた。この間、従業員および元従業員から時間外賃金の支払いを求める訴訟を起こされたほか、パワーハラスメントや解雇をめぐる慰謝料の請求、集団食中毒の発生などのトラブルで対外信用は低下。加えて、客室の改装費用などを主体にした設備投資を借入金に頼り、年商の2倍以上に膨らんだ有利子負債が財務面を圧迫、返済負担が重くのしかかっていた。

金融機関から返済猶予などの支援を得て経営再建にあたってきたが、取引先への支払いの遅れが恒常化して信用不安が拡大。さらに、東日本大地震の影響で予約のキャンセルが相次ぐなど業績は低迷していた。

このため、旅館業を2012年3月に設立した新会社(株)萬世閣(資本金3000万円、札幌市中央区大通西11-4、登記面=虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉21、代表濱野清正氏ほか1名)に承継し、同社に金融債務のおよそ半分を残して清算するスキームを策定。2012年7月1日に会社分割を実施し、当社は8月31日に解散を決議していた。

負債は約75億円。

株式会社春陽堂

(株)春陽堂(資本金3億2200万円、京都市南区吉祥院清水町2、代表岡田正陽氏、従業員1名)と、(株)茶月(資本金1000万円、同所、同代表、従業員70名)は、1月15日に債権者より京都地裁へ破産を申し立てられ同日保全命令を受けていたが(その後、大阪地裁に移送)、2月8日に大阪地裁より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は森本宏弁護士(大阪府大阪市中央区北浜1‐8‐16、電話06‐6202‐9523)。

(株)春陽堂は、1946年(昭和21年)7月創業、50年(昭和25年)1月に法人改組された。テイクアウト・宅配寿司店「茶月」「神田一番寿司」、回転寿司店「海鮮大名」、ピザ・パスタ料理「サンマルコ」、中華料理「春陽堂」などを運営する春陽堂グループの中核会社。従前は飲食事業を自社で運営し、主力事業の寿司小売店「茶月」は、持ち帰り寿司店として地元では相応の知名度を有し、関西地区を基盤に関東・東海地区へも積極的に進出。その後はカレーショップ、ラーメン店、惣菜店なども手がけ、総合外食チェーンとして業容を拡大し、92年3月期には年売上高約363億8300万円を計上していた。

その後、2004年、2005年に経営合理化、収益改善を目的に店舗形態別、事業形態別などに会社分割を実施し、主に宅配寿司「茶月」を運営する(株)茶月(2004年10月設立、2011年9月期の年売上高約75億7500万円)などを設立した。現在では、その営業子会社に対して食材供給、店舗設備等の賃貸、FC(フランチャイズ)店の経営指導などを手がけ、2007年3月期には年売上高66億9900万円を計上していた。

しかし、競合店舗の増加、外食業態の多様化などから営業子会社の来客数減少、客単価下落に歯止めがかからず、2012年3期の年売上高は約36億7700万円にまで減少していた。店舗出店、建設などに伴う借入金が重荷となり、厳しい繰り回しが続いていたため、中核の「茶月」部門を中心に不採算店舗の閉鎖や人員の削減などを実施して立て直しに努めていた。

2012年10月には、関東地域直営店・FC店87店舗を(株)小僧寿し(東京都中央区、JASDAQ)の子会社に譲渡し、同時に同社と「業務提携契約」を締結し、食材の購買、物流、広告宣伝などで協力することを取り決めていた。しかし、その後も業況は改善せず、給与の未払いが発生するなど資金繰りは悪化、今回の措置となった。

負債は、(株)春陽堂が2012年3月期末時点で約50億2700万円、(株)茶月が2011年9月期末で約28億3100万円、2社合計で約78億5800万円。

株式会社山本工業

(株)山本工業(資本金1000万円、下関市菊川町久野741-1、代表山本哲也氏、従業員50名)は、1月31日に山口地裁下関支部に自己破産を申請した。

申請代理人は沖田哲義弁護士(下関市大平町2-6、電話083-233-0412)ほか3名。

当社は、1915年(大正4年)6月創業、54年(昭和29年)4月に法人改組した自動車部品メーカー。清涼飲料水メーカーとして創業したが、70年に自転車メーカーの下請協力工場になり、部品や釣具の組立などを専業としていた。その後、自転車メーカーが生産拠点の海外移転を進めたため、大手自動車メーカー向けのワイヤーハーネスやゴム加工などの自動車部品製造に事業転換していた。得意先からの受注拡大に対応するため2000年10月には中国・青島市に現地法人を設立、翌年3月には工場を建設するなど、中国における生産拠点を拡張していた。また、釣具小売店の運営も手がけ、ピーク時の2008年3月期の年売上高は約57億9700万円をあげ、経常利益約1億1800万円、当期純利益約5700万円を計上していた。

しかし、リーマンショックによる影響から自動車関連受注が落ち込み、2010年同期は年売上高約45億5200万円にとどまり、約3800万円の当期純損失を計上。以後、減収に加えて大幅な赤字が続いたことから、財務内容は債務超過に陥り資金繰りは悪化していた。こうしたなか、尖閣諸島問題などから中国工場が被害を受け、生産が計画通りにできない事態に陥るなどのトラブルもあり、事業継続を断念、今回の措置となった。

負債は2012年3月期末時点で約34億1700万円。