社団法人青い森農林振興公社

(社)青い森農林振興公社(青森市新町2-4-1、理事長鳴海勇蔵氏)は、8月2日に青森地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は野間自子弁護士(東京都千代田区内幸町2-1-4、電話03-3500-2912)ほか2名。監督委員は石岡隆司弁護士(青森市古川2-20-3、電話017-735-4838)。

当法人は、1971年(昭和46年)4月に青森県、各市町村、農業団体の出資を得て(社)青森県農村開発公社として設立され、農地保有合理化事業、分収造林事業、乳牛預託事業を行っていた。

合併前の存続法人である旧(社)青森県農村開発公社は、農業経営の規模拡大や農地の集団的利用の促進を図るために設立されたもので、(財)青い森振興公社(解散)は、森林所有者の所得低下などにより造林事業が停滞したことから、公的造林資本を導入して計画的に森林を造林するため、70年に設立された。近年は新植を行わず、主に造林した森林の保育事業などを行い、さらに合併と同時に69年に設立した青森県酪農振興センターの運営管理業務も受託していた。基本財産の50%と基金の100%を青森県が出資、常勤職員の半分は青森県職員が出向し、所管する青森県農林水産部の傘下で運営されていた。

2011年3月期は年収入高約23億4200万円を計上したが、最終損益は約7500万円の欠損を計上した。農地用地買収資金、分収造林事業などに多額の投資を行ってきたことで借入総額は300億円を超えていた。青森県から約200億円の借入金を有し、様々な形で債務圧縮を進めてきたが、さほどの効果はみられず、木材価格の低迷と農業環境の悪化などで収入は年々減少、補助金などで対応してきたが、余裕のない資金繰りを強いられていた。

青森県では当公社の経営改革案として、分収造林事業を青森県に移管し、三セク債の活用で県民負担を軽減させるほか、残った農村、畜産事業を新公社に移管して当公社の解散も視野に入れた提言を行っていた。多額の先行投資を回収できる見通しは立たないことから、今回の事態となった。

負債は約367億円。

ツインフィールズ株式会社

ツインフィールズ(株)(資本金8000万円、金沢市片町1-1-30、代表吉村高太氏、従業員60名)は、8月27日に金沢地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は北尾強也弁護士、奥村回弁護士(金沢市大手町9-29、電話076-231-1800)、藏大介弁護士(金沢市大手町7-23、電話076-234-5830)。

当社は、1989年(平成1年)3月に、金沢市に本社がある不動産賃貸業者が中心となり、地元金融機関などの出資も得てゴルフクラブ『ツインフィールズ』の経営を目的に設立されたものである。石川県内17番目と後発のゴルフ場ながら、法人、個人を合わせた会員は当初約2800名にのぼり、ゴルフ場造成費用を確保して順調な滑り出しとなった。92年10月に2コース、36ホールの規模でゴルフコースをオープン。その後の積極的な営業活動で顧客を確保し、ピーク時である96年3月期は年収入高約19億円を計上していた。また、99年5月には日本プロゴルフ選手権を開催するなど、県内指折りのゴルフ場として知名度を有していた。

しかし、長引く不況下において、企業の経費節減や個人消費の低迷から入場者数が徐々に減少、業界の価格競争激化も加わって業績が低迷するなかで、預託金返還年度となった2002年には会員権の相場下落から預託金返還請求が相次ぎ、会員権の分割や償還の据え置きを会員に提案。同年6月20日前代表者である吉村外茂勝氏が死去したこともあって、返還請求は一時期沈静化していた。しかし、その後も業績は毎期落ち込み、2012年3月期の年収入高は約4億7800万円まで減少していた。こうしたなか、延長していた償還年度である2012年に入って、会員からの預託金返還訴訟が相次ぎ、同訴訟にも敗訴したことから、今回の事態となった。

負債は、預託金を中心に約189億7000万円。

株式会社イヨクニ

7月25日までに事業を停止し、自己破産申請の準備に入っていた(株)イヨクニ(資本金1億800万円、宮崎市清武町加納乙182-8、代表清家力松氏)は、8月9日に宮崎地裁より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は、江藤利彦弁護士(宮崎市老松1-5-1-301、電話0985-20-9911)。

当社は、1973年(昭和48年)3月にリビング商品卸を目的に創業し、84年(昭和59年)12月に(有)伊予国の商号で法人改組。90年8月に(有)イヨクニへ商号変更し、92年2月に株式会社へ組織変更した。

湿度調整機能を備えた睡眠用のパットやケット類をはじめ、自動車座席に設置するアンダーシートなどの自動車向けの寝装品を、大型トラックや乗用車のディーラーのほか、農機具メーカーや建設重機メーカーなどの得意先に販売。磁気入りクッションなどリビング用品のほか、食品などの各種ギフト、ノベルティー商品の販売なども行い、2011年12月期は年売上高約483億3400万円、税引き後利益約13億1100万円を計上したと公表していた。

しかし、2011年6月には本店不動産が債権者から差し押さえられ、競売開始決定を受けるなど、信用不安が表面化。この間、一部金融機関からは元金返済猶予を受けるなどひっ迫した資金状況が続いていた。こうしたなか、6月28日、投資会社や金融機関から融資を受けるために虚偽の法人税確定申告書を提出したとして、偽造有印公文書行使の疑いで当社代表と経理部長が逮捕、起訴された。大幅な粉飾決算の疑いも持たれ、その後の動向が注目されていたが、今回の措置となった。

負債は約52億円。

五十嵐貿易株式会社

8月6日に事後処理を茂木議智弁護士(東京都港区虎ノ門1-2-10、電話03-3500-1470)ほか2名に一任して、自己破産申請の準備に入った五十嵐貿易(株)(資本金3億円、横浜市中区相生町6-113、代表五十嵐和夫氏)は、8月13日に東京地裁へ自己破産を申請、14日に同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は池田靖弁護士(東京都新宿区新宿1-8-5、電話03-3356-5251)。債権届け出期間は9月18日までで、財産状況報告集会期日は12月4日午前11時。事件番号は平成24年(フ)第9743号。

当社は、1931年(昭和6年)12月に創業、1947年(昭和22年)1月に法人改組したレディース向けのアパレル製品や衣料素材となるテキスタイル製品を扱う老舗業者。アパレル部門ではスカーフやマフラーなどのレディース向けを中心に、メンズカジュアル、スポーツ衣料、アウトドア衣料などの企画から製造までの一貫受注も手がけ、中国や韓国、東南アジアの協力工場による製造体制を確立する一方で小ロットの受注には国内協力工場を活用。また、テキスタイル事業に関してはオリジナル商品開発に積極的に取り組み、レディーススーツやパンツに関しては長年のノウハウによって豊富な実績を持ち、大手素材メーカーからの出資を得るなどして地盤を確立、2009年3月期には年売上高約85億4700万円をあげていた。

しかし、国内景気の低迷による個人消費の冷え込みや、中国などからの廉価商品との競合もあって受注がジリ貧で推移し、2012年3月期の年売上高は約52億9500万円に減少。その後も受注が持ち直すメドが立たず、減収によって金融負担が増すなか、得意先倒産による焦げ付きが散発し資金繰りがひっ迫、今回の措置となった。

負債は約33億3594万円。