株式会社ブロードティーヴィ

7月1日に神戸地裁へ民事再生法の適用を申請した(株)ブロードティーヴィ(資本金2億800万円、神戸市東灘区魚崎浜町29-4、代表東海林亨氏ほか1名)は、7月15日に再生手続き開始決定を受けた。

再生債権届け出期間は8月26日までで、一般調査期間は9月30日から10月14日まで。

当社は、2001年(平成13年)3月に設立。ブロードバンド(高速・大容量データ通信網)を使った動画配信を主力事業とし、ビジネスホテルやブロードバンド放送局、販売代理店にVOD(ビデオ・オンデマンドシステム)を販売するほか、ホテルに機器を設置して利用者から視聴料を徴収している。このほかブロードバンド放送局の運営やブロードバンドテレビ電話、インターネットテレビ会議事業も手がけ、設立当初は兵庫県から新産業創造プログラムの認定を受けてシステム開発費用について助成金を得るなど順調な滑り出しを示していた。業績面ではVODを導入するホテルの増加に比例する形で増収を続け、2008年3月期には年売上高約36億1700万円を計上。しかし、損益面は販売手数料や支払リース料、販売管理費の増加で約11億1400万円の当期損失となっていた。

その後、リーマン・ショックを契機とした国内不況で大手ビジネスホテルチェーンの客室稼働率が低下、当社のVOD設置台数も減少をたどるようになり、2010年3月期の年売上高は約25億1900万円に落ち込み、3期連続の欠損で債務超過額は20億円にのぼっていた。このため次第に資金繰りに窮するようになり賃料の未払いや取引先への支払い遅延が表面化。取引行には返済条件の見直し(リスケ)を要請していたが、新規資金調達難から日増しに資金繰りは厳しさを増していた。今年に入っても売り上げ減少に歯止めがかからず、3月の東日本大震災発生で東北地区のホテル利用客が減少したこともあって、早期の業況回復は困難と判断し、今回の措置となった。

負債は債権者約291名に対し約57億1400万円。

株式会社ラハイナコーポレーション

(株)ラハイナコーポレーション(資本金2億1287万5000円、名古屋市東区東桜1-3-7、代表中西芳比朗氏ほか1名、従業員3名)は、7月27日に名古屋地裁より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は、山田尚武弁護士(名古屋市中区錦2-2-2、電話052-223-5555)。

当社は、1990年(平成2年)6月に設立。携帯電話の販売を手がけ、東海3県を主体に積極的に販売店の出店を行うほか、携帯電話のホームページ作成などのインターネットコンテンツ事業やソフトウェア開発事業など業容を拡大していた。2006年からは、不動産事業として自社のセキュリティーシステム「with」を利用し、携帯電話で施錠などをコントロールすることができる「ケータイ インテリジェントマンションHERBE」の販売にも進出、不動産事業の貢献もあってピーク時の2008年3月期は年収入高約80億1500万円を計上していた。

しかし、業績は伸びていたものの不動産事業の拡大もあって、マンション建設用不動産の購入や建設費などで借り入れが短期間で拡大。さらに、2008年秋以降の急激な不動産市況の落ち込みによって、売却予定先だった不動産投資ファンドの経営が悪化、物件の売却が困難となったことで資金繰りは急激に悪化していた。

そのため、2009年には不動産事業を大幅に縮小し、2010年1月には携帯電話販売事業を関連会社に営業譲渡し、その後も、ホームページなどのインターネットコンテンツ作成や、エコ関連事業などに絞ったことで業況は大幅に落ち込み、2011年3月期の年収入高は約29億8000万円、約34億7000万円の最終損失の計上を余儀なくされ、債務超過に転落していた。その後も、返済条件の変更などでしのいでいたが、過去の借り入れ負担から資金繰りはひっ迫していた。こうしたなか、債権者から破産を申し立てられ、今回の事態となった。

負債は、2011年3月期末時点で約65億1400万円だが変動している可能性がある。

株式会社横谷温泉旅館

7月11日に長野地裁諏訪支部へ民事再生法の適用を申請した(株)横谷温泉旅館(資本金4800万円、茅野市北山5513、代表篠原元文氏、従業員68名〈パートを含む〉)は、7月12日に再生手続き開始決定を受けた。事件番号は平成23年(再)第2号。

監督委員は相馬弘昭弁護士(岡谷市本町2-6-47、電話0266-23-2270)。再生債権届け出期間は8月9日まで。

当社は、1923年(大正12年)6月創業、76年(昭和51年)6月に法人改組した温泉旅館経営業者。奥蓼科高原横谷峡に位置する和風旅館「横谷温泉旅館」(客室80室、収容人員560名)の経営を行っていた。積極的な設備投資を行う一方、天然温泉、大岩風呂などの特色を生かした展開を図り、99年9月期には年収入高約12億1400万円を計上、地元を代表する宿泊施設としての地位を築いていた。また、2005年に東京営業所、2007年に名古屋営業所、2008年には大阪営業所(その後閉鎖)を開設して県外での顧客開拓にも力を入れていた。

近年も様々な企画やプランを打ち出して集客に努めてきたが、景気低迷にともなう観光客の減少、観光消費額の伸び悩みなどから2009年12月期(2007年に決算期変更)の年収入高は約9億2400万円に後退。翌2010年12月期は新企画の実行などから年収入高約9億6100万円と前期比約4.0%の増収となったが、従前の設備投資にともなう借入金負担も重荷となっていた。

さらに、今年3月に発生した東日本大震災後に予約キャンセルの発生など宿泊客の減少に見舞われたため資金計画に狂いが生じたうえ、過去の保証債務の処理を行う必要も生じたため、民事再生法の適用を受け抜本的な再建を目指すこととなった。

なお、7月12日に債権者説明会を開催し、これまでの経緯や今後の手続きなどについて説明するとともに、取引の継続や支援の要請を行っている。

負債は約66億2000万円(うち保証債務が約32億円)。

株式会社アイ・ピー・ジー・アイ

7月4日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した(株)アイ・ピー・ジー・アイ(資本金1億2210万円、渋谷区渋谷1-3-9、代表栗原博幸氏、従業員45名)の債権者説明会が、7月8日午前10時よりアイビー会館(渋谷区)で開催された。

冒頭、栗原代表より民事再生手続きに至ったことへの謝罪と「リーマン・ショック以降、販売が落ち込むなか、新規出店の失敗や通貨オプション取引による損失、循環取引を行っていたこと」など再生手続きに至った経緯を説明。特に、循環取引に関しては、商社との取引枠がいっぱいとなり仕入れが困難となったため、栗原代表自らの判断で、大手商社の名義を無断で使用して架空の発注書を作成、取引先に対し商品の発注をかけていたことなどの説明がなされた。次に申請代理人石田治弁護士から民事再生手続きの概要や今後について説明がなされた後、質疑応答に入った。主な内容は以下の通り。

――大手商社の名義を無断で使い架空の発注書を作成していた行為はいつごろ行われていたのか? また保証手形はいつごろからどのくらいの金額を振り出したのか?

不適切な行為は3年ぐらい前から。保証手形は今年の3月に約30億円。

――今後の営業面で、デベロッパー(百貨店など)や海外ブランドとの契約面で支障はないのか?

ともに、契約において民事再生法の適用申請時の解除条項はあるが、デベロッパーとは賃料を払う形で今後も継続できるように話がついている。海外ブランドとは、契約解除とならないように継続して仕入れができるように交渉を行っている。

――スポンサーについて。リプレイ事業、アパレル事業、ラグジュアリー事業の3つの部門を分割して事業譲渡するということ、またその事業譲渡代金で債権者に対して弁済するという認識で間違っていないか?

スポンサーについては、3つの部門で事業譲渡を考えており、特定の事業は既に海外のスポンサーが関心を持っている。残りの部門も関心のありそうな複数先に話を持ちかけている。ただし、場合によっては、2つの部門に興味を示してくれることも考えられ、必ずしも各部門に対応してスポンサーを探すということにはこだわらない。少しでも債権者に対して多く弁済できるような方向で考えていきたい。また、事業譲渡代金で弁済を考えているが、事業譲渡がうまく進まなければ、金融面でのスポンサーを探し、自社で事業を継続する形で弁済する行う方法となる。