下津リゾート開発株式会社

下津リゾート開発(株)(資本金2000万円、海南市下津町丸田217-1、代表清算人神出政巳氏)は、3月29日和歌山地裁へ自己破産を申請し、4月19日破産手続き開始決定を受けた。

申請代理人は、豊田泰史弁護士(和歌山市六番丁24  ニッセイ和歌山ビル11階、あすか綜合法律事務所、電話073-433-3980)。破産管財人は、後亮弁護士(和歌山市十番丁12  十番丁ビル5階、公園前法律事務所、電話073-427-2204)。

当社は、1989年(平成元年)6月、「和歌山マリーナシティ」埋め立て地用の土砂採取販売および採取跡地の有効利用を目的に、下津町(2005年4月海南市と合併)、地元企業、金融機関等8社が共同出資で設立。代表は歴代下津町長(のち海南市長)が歴任していた。設立当初は、土砂採取販売を手がけ、92年11月まで「和歌山マリーナシティ」用、94年12月までに雑賀崎金属工業団地用の土砂を販売し土砂採取事業を終了。その後は、跡地の造成地の販売を行う計画であった。用地買収・土砂採取販売費としてピーク時には株主でもあった金融機関等から100億円以上の融資を受けていたが、94年12月までには土砂販売収入により約60億円を返済していた。

しかし、バブル経済崩壊により造成地の販売計画が頓挫、売却が進まず、売上高はゼロのまま推移し、設立来ほぼ毎期のように当期損失を計上。2006年3月期にはゼネコンへの工事代金の免除を受け、債務免除益約26億7700万円の計上があったが、造成地の評価替えによる不動産評価損約62億1300万円の計上により、約34億6300万円の当期純損失となっていた。営業活動がほぼ停止状態となるなか、2005年には特定調停を申請し、債権者と弁済計画を協議していた。

このようななか、2009年3月に在阪殺虫剤メーカーに約5億円で不動産を一括売却したことから事業が終了し、2009年4月10日株主総会の決議により解散していた。

その後、当社は、債権者の意向により最終的な処理を行うことを目的に今回の措置に至った。

申請時の負債は、金融債務を中心に債権者約3名に対し約32億円。

株式会社伴久ホテル

(株)伴久ホテル(資本金9000万円、日光市湯西川597、代表伴久盛氏、従業員70名)は、4月25日に宇都宮地裁より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は安田真道弁護士(宇都宮市西大寛1-5-13、電話028-614-8383)。

当社は、1718年(享保3年)以来伴家により創業されていた旅館業を、1962年(昭和37年)6月に法人改組したもの。平家落人の里として名高い観光地、日光国立公園湯西川温泉郷において、客室数109室、収容人数550名の規模を誇る温泉旅館「伴久ホテル」を経営。「オシャレゆかた」(登録商標)と称する女性向けの浴衣1300種類を取り揃えるなど、特に女性客の人気が高い宿として知られ、また、現代表者は平家直系26代目にあたる人物として、マスコミ等で数多く取り上げられ、2005年2月期には年収入高約14億1400万円を計上していた。

しかし、長引く個人消費の低迷を背景に集客状況は低調に推移し、業績は下降の一途をたどり、2010年2月期の年収入高は約9億8000万円にまで低下し大幅な欠損を計上。設備資金等の借入金が年商の約3倍に膨らみ、大幅な債務超過状態にあった。

近時は、団体客に対する営業を強化するなどして状況の改善に注力していたが、2011年3月の東日本大震災による影響で営業自粛を余儀なくされ、以後の回復も見込めないことから事業継続を断念した。

負債は推定30億円。

武生商業開発株式会社

武生商業開発(株)(資本金1700万円、越前市新町7-8、代表二階堂紘平氏)は、4月26日に福井地裁へ再度の民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は、福井大海弁護士(東京都渋谷区代々木1-30-5 大木ビル3階、エクセル国際法律事務所、電話03-5308-1433)ほか。

当社は、武生市(現・越前市)の財界人らの共同出資で1980年(昭和55年)10月に設立され、88年(同63年)3月、大手量販店を核テナントに県内の小売業者らが出店するSC「シピィ」をオープンした。

周辺地の開発や増床など積極的な営業展開を行ってきたが、近年は不況による消費の低迷や周辺に大型店が相次いで出店するなど環境の変化や競争の激化から計画通りに収入が伸びず、多額の有利子負債が重荷になっていた。2009年6月に当社の全役員が辞任して新体制となり、金融機関に対し借入金返済の猶予を要請するなど善後策を模索していたが解決の見通しが立たず、同年9月28日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した(負債約54億3000万円)。営業を継続し再生手続きを進めていたが、スポンサー探しの難航や運転資金の不足などから民事再生法での再建を断念、2010年2月1日に再生手続き廃止決定が確定し、シピィは同年3月20日で閉店した。

以後も、当社は営業再開に向けたスポンサー探しを続け、ようやくスポンサーのメドがたったことから、4月18日債権者に対し具体的な再建計画を提示、民事再生法の適用を再申請する意向を伝えていた。

負債は約57億円。

株式会社ジュエリー・フオンド

(株)ジュエリー・フオンド(資本金5000万円、中央区銀座1-13-1、登記面=千代田区大手町2-1-1、代表粟野壽美子氏ほか1名、従業員92名)と、関係会社の(株)ジュエリー・ストリーム(資本金4000万円、同所、同登記面、代表粟野佳世子氏、従業員16名)は、4月25日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は下島正弁護士(港区新橋3-4-8、電話03-3593-3884)。

(株)ジュエリー・フオンドは、1981年(昭和56年)2月に創業、83年(昭和58年)9月に法人改組した。自社ブランド「クラシカル・カコ」(上代価格30~100万円が中心)のほか、ニューヨークブランド「アーロン・バシャ」の日本総代理店として、直営3店舗での販売のほか、ブティック、美容院、化粧品店、エステティックサロンなどと提携し、催事販売する形態で、40~60歳を対象にダイヤモンドやネックレス、ピアス、ブレスレット、イヤリングを販売。また、クレジットカード会員向けに定期的に催事販売を開催するなど20歳以上に顧客層を拡大し、ピーク時となる2001年8月期には年売上高約116億9600万円をあげていた。

しかし、米国のサブプライムローン問題に端を発した世界的な金融危機の影響で、景気後退が鮮明となり、消費マインドの冷え込みから、2009年8月期には年売上高約38億9000万円にまで落ち込んでいた。このため、直販比率を増やすべく過去の購入者を対象にしたホテル催事やクレジットカード会員向けの催事回数を増やすなど経営改善に努めたものの、個人消費の回復が見られぬなか、販売不振に歯止めがかからず、今回の措置となった。

(株)ジュエリー・ストリームは、92年(平成4年)11月に設立。宝石・貴金属など宝飾品のリフォーム、修理、加工などのほか、付随して中古地金の売却を手がけていたが、(株)ジュエリー・フオンドに連鎖する形となった。

負債は(株)ジュエリー・フオンドが約27億3800万円(2010年8月末時点)、(株)ジュエリー・ストリームが約5億4100万円(2010年1月末時点)で、2社合計では約32億7900万円。(負債は変動している可能性あり)