防予汽船株式会社

10月1日に山口地裁へ民事再生法の適用を申請した防予汽船(株)(資本金1億5000万円、広島県広島市南区宇品海岸1-11-23、登記面=山口県柳井市柳井134-6、代表峯崎昭輝氏ほか1名、従業員72名)の負債額が判明した。

当社発表による負債は、約97億円。

当社は、1959年(昭和34年)10月に設立。「おれんじぐれいす」「おれんじまーきゅりー」「おれんじじゅぴたー」など旅客フェリー3隻を所有し、山口県柳井市の柳井港と愛媛県松山市の三津浜港を結ぶ定期フェリー航路を運航するほか、子会社の(株)ホテル椿館(愛媛県松山市)、(株)大観荘(山口県周防大島町)などへ不動産を賃貸。定期航路は1路線しかないものの、瀬戸内海汽船(株)から51%強の出資を受けるなど瀬戸内海汽船グループの1社として高い知名度を有し、2002年12月期には年収入高約26億6700万円を計上していた。

しかし、輸送量の伸び悩みで近年の収入は減少推移を余儀なくされ、2007年12月期の年収入高は約20億4400万円まで減少。フェリー建造資金やホテルへの投資が負担となっていたうえ、原油価格高騰による燃料高の影響も重なり収益性は低下していた。

こうしたなか、グループ合理化のため、2008年12月に子会社の(株)防予旅行サービスを吸収合併(後に旅行事業は休止)したのに続き、2009年4月には当社の完全親会社となる持ち株会社防予ホールディングス(株)を設立。また近時においても、(株)ホテル椿館、(株)大観荘へ関連事業を分割譲渡していたが、景気対策として導入された高速道路料金割引の煽りを受けて業績が急速に悪化し、財政状態の立て直しが困難となったことから今回の措置となった。

和光化学工業株式会社

和光化学工業(株)(資本金9000万円、大阪市平野区加美東2-2-28、登記面=大阪市生野区鶴橋1-1-33-812号、代表黒瀬直彦氏、従業員54名)は、10月2日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、5日に保全命令を受けた。

申請代理人は箸尾朋典弁護士(大阪市北区西天満2-10-2 幸田ビル8階、弁護士法人川原総合法律事務所、電話06-6365-1065)ほか。監督委員には密克行弁護士(大阪市中央区高麗橋2-5-10 アイケイビル3階、密総合法律事務所、電話06-6221-0460)が選任されている。

当社は、1968年(昭和43年)7月に設立したガラス容器の老舗塗装業者。各種ビンの静電塗装を主力業務とするもので、化粧品用ビン・容器(50%)を主対象に、酒類、飲料水、芳香剤、食品用ほか各種ビン(50%)を取扱い、本社工場に加え尼崎市にも工場を開設。ガラス用静電塗装の業界ではトップクラスのシェアで知られ、地場のガラス容器メーカー約20社を得意先として、2004年1月期は年売上高約6億3300万円を計上していた。

さらに、近年は海外進出を果たすほか、取引先との関係強化を図ることで、容器印刷やLEDランプのアッセンブリ組立業務などにも進出。このため受注面では活況な動きが続き、年売上高は2005年1月期の約8億3200万円から2009年1月期の約22億9000万円と大幅な増収を果したものの、一方の収益面は低調な推移が続いた。

また、この間には設備投資や経常運転資金の増加に伴って、社債を含めた金融債務が約17億円にまで拡大。ここ数年は手形割引(約10億円)に依存した余裕の無い資金調達が続いていたが、ここにきて資金繰りが急速に悪化し、8月末には決済難が表面化していた。

申請時の負債は約36億円。