廣田石油(株)(資本金5000万円、港区赤坂1-12-32 西村あさひ法律事務所内、旧本店所在地=富山県高岡市赤祖父754、代表廣田裕一氏、従業員80名)は、8月18日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。
破産管財人は高木茂弁護士(中央区銀座2-7-6、高木法律事務所、電話03-3538-8351)。
当社は、1896年(明治29年)に創業、61年(昭和36年)12月に法人改組したガソリンスタンド、石油卸業者。創業以来100年以上の業歴を有する老舗企業で、高岡市を主体に富山市、魚津市と一部県外への販路も拡大し、90年には射水市に整備工場を建設。近年は直営給油所13カ所に関連企業による3カ所の給油所を加え、県内トップクラスの業容を誇り、業績面では、長年の業歴と高岡地区の大手企業、官公庁への卸売りを加え、最盛期となった83年7月期の年売上高は約144億5300万円を計上していた。
しかし、積極的な店舗展開による金融負担に近年のセルフスタンド化による新たな設備投資が加わり、収益性を圧迫していた。さらに、原油価格急騰による販売価格への転嫁が進まず、収益性の極端な悪化から大手元売りによる多面的な支援を得て経営再建を目指していたが、支え切れず、2008年10月31日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請していた。
その後、2008年11月7日に同地裁から再生手続き開始決定を受けていたが、2009年7月21日に再生手続きが廃止されていた。
なお、当社の本店所在地は2009年6月3日付けで富山県高岡市赤祖父754から移転している。
民事再生法申請時の負債は約35億円。