三交海産物株式会社

6月30日に事業を停止していた三交海産物(株)(資本金4000万円、神戸市兵庫区磯之町1-1、代表足立博史氏)は、8月6日に神戸地裁へ自己破産を申請し、7日に破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は安藤猪平次弁護士(神戸市中央区明石町48、電話078-391-4848)。債権届け出期間は9月11日までで、財産状況報告集会期日は10月28日午前11時。

当社は、1927年(昭和2年)創業、50年(昭和25年)11月に法人改組した水産物・水産加工品の輸出入販売業者。神戸市中央卸売市場の隣接地に本店を構え、鰹節原料の取扱量では全国トップクラスを誇るほか、さけ・イカ・かに・えび・たらこなど水産物の輸入、干鮑・干貝柱・干牡蛎ほか冷凍魚類などの水産加工品輸出を手がけ、ピークとなる2007年10月期には年売上高約102億2400万円を計上していた。

しかし、その後は消費不況が続くなか、2008年4月に創業社長が退任、子息である現代表が新たに社長に就任して社内体制の再構築に努めたが奏功せず、2008年10月期の年売上高は約87億1400万円に留まり収益状況も低調であった。さらに、2008年秋以降の世界同時不況により順調だった中国・香港需要にも陰りが見えるなか、2009年1月に退任した元役員と一部業者との間で行われていた取引において数十億円にのぼる不良在庫が発生していることが判明。同時に取引先の破たんによる不良債権が相次いで発生したことなどから信用不安説が流れ、取引先の警戒感が強まった。

また、従来より借入依存度の高い資金操りを余儀なくされていたうえ、販売低迷、仕入価格上昇による利益率の悪化、不良債権の頻発、業界評の悪化、代表交替などマイナス要素が重なったことで一部金融機関が融資姿勢を硬化、6月30日の返済資金確保が困難となったため事業継続を断念した。

負債は債権者約145名に対し約40億1500万円。

株式会社関西マルキン

(株)関西マルキン(資本金3500万円、芦屋市楠町8-16、代表中尾芳治氏、従業員8名)と、子会社の(株)栄大商事(資本金1500万円、同所、同代表、従業員2名)は、8月18日に神戸地裁尼崎支部へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は須田政勝弁護士(大阪市北区西天満4-6-19、電話06-6365-1317)。

(株)関西マルキンは、1992年(平成4年)7月に、熊本市にある老舗納豆メーカーの関西営業所長だった現代表が営業基盤を継承するかたちで、同社の出資を得て設立した食料品卸業者。こんにゃく、納豆、豆腐を主力に近年は小豆あん、調整粉など和菓子原料を子会社の(株)栄大商事を通じて輸入販売し、外注製造による和菓子も加え、関西圏を中心に名古屋・東京エリアの食品スーパーや食品問屋への卸、OEM供給も手がけて順調に業容を拡大し、ピークとなる2006年7月期には年売上高約41億5300万円に対し経常利益約5000万円を計上していた。

しかし、それまでの好業績とは裏腹に、原料を供給し和菓子の製造を委託していた八昇製菓(株)(三重県松阪市、2009年8月に民事再生法申請)に対する資金支援目的の不明瞭な手形発行を数年前から行っていたことが表面化。多額の簿外債務で資金繰りがひっ迫するなか、折からの消費不況により業績も下降し、2008年7月期は年売上高約38億8400万円、経常利益約2100万円にとどまっていた。

その後も取引先への支払遅延が発生するなど、業界内で信用不安が高まり資金繰りはさらに悪化、決済難に陥り、最終的に法的整理による再建の道を選ぶこととなった。

申請時の負債は、(株)関西マルキンが約29億1600万円、(株)栄大商事が約3億6300万円、2社合計で約32億7900万円。

HAMフィナンシャルグループ株式会社

HAMフィナンシャルグループ(株)(資本金2500万円、港区赤坂3-2-2、代表吉崎貴彦氏ほか1名)は7月17日に、関係会社のファンドスクェアージャパン合同会社(資本金1000万円、港区六本木2-3-5、代表平野浩二氏)と、ファンドスクェアージャパン(株)(資本金5000万円、港区赤坂3-2-2、代表平野浩二氏)は、7月27日に東京地裁へ自己破産を申請し、8月10日に破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は石本哲敏弁護士(千代田区丸の内1-8-2、電話03-5224-3200)。債権届け出期間は9月14日までで、財産状況報告集会期日は11月17日午前10時。

HAMフィナンシャルグループ(株)は、2008年(平成20年)7月に設立。広告代理店や商社、IT関連企業に対して財務管理や資金調達、業務提携先の紹介などのコンサルティングを主体に、M&Aの仲介業務も手がけていた。

政府系機関と民間企業より出資を得て、機関投資家向けにファンドの組成を計画していたが、不適切な処理が発覚し2009年5月に予定していた払い込みがなされず計画が頓挫していた。

ファンドスクェアージャパン合同会社は、2006年(平成18年)7月に設立。ファンドスクェアージャパン(株)は、2005年(平成17年)6月に設立。HAMフィナンシャルグループ関連のファンドの運用を手がけていた。

負債は、HAMフィナンシャルグループ(株)が債権者約18名に対し約4億5000万円、ファンドスクェアージャパン合同会社が債権者約70名に対し約41億7000万円、ファンドスクェアージャパン(株)が債権者約24名に対し約1億7000万円、3社合計で約47億9000万円。

株式会社泉精器製作所

(株)泉精器製作所(資本金8億4290万円、松本市笹賀3039、代表泉俊二氏、従業員498名)は、8月24日に長野地裁へ民事再生法の適用を申請し、保全命令を受けた。

申請代理人は松嶋英機弁護士ほか(東京都港区赤坂1-12-32、電話03-5562-8500)。監督委員は中村隆次弁護士(長野市県町484-1、電話026-235-6677)。

当社は、1939年(昭和14年)4月創業、44年(昭和19年)12月に法人改組した長野県内の有力メーカーで、91年3月には泉精密工業(株)(松本市)を吸収合併していた。70年の業歴を持ち、本社工場に加え、九州工場、中国工場、東京・大阪・福岡・名古屋・仙台営業所など国内外に拠点を設け、グループ企業も含めると営業拠点は国内6ヵ所、海外5ヵ所に及んでいた。近時はシェーバー、ドライヤー、電動歯ブラシ、空気清浄機、扇風機、マッサージ機などといった家電製品製造の電機事業部門約65%、電設工具・建設機械アタッチメントなどを扱う機械事業部門約35%の構成比で手がけ、「IZUMI」ブランドとして国内のほかアメリカ、中国、オーストラリア、東南アジアなどへも輸出(国内販売・海外販売のウエートは約1:1)、自社ブランド製品の積極的な販売が奏功した2007年3月期には年売上高約211億7400万円を計上していた。

2008年3月期は電気事業部において米国向けOEM製品が一段落したことなどにより年売上高は約196億2600万円にとどまり、為替差損や投資有価証券評価損の計上などから約11億7600万円の最終欠損を計上。翌2009年3月期は国内市場の落ち込みに加え、昨年秋口以降の世界的な大不況に伴う輸出の減少などから年売上高は約173億9800万円に後退し、約57億1400万円の最終欠損を計上、この間営業拠点の統廃合や従業員削減なども進めていた。今期も、事業の選択と集中、開発・生産・販売体制再構築、徹底的な経費削減を掲げる一方、130億円を超える有利子負債の圧縮を目指して「事業再生ADR手続き」(私的整理手続き)による抜本的な経営再建を模索していたが、取引金融機関と合意に至らず、民事再生法のもとでの再建を目指すこととなった。

負債は約168億3300万円。