株式会社ハルク

(株)ハルク(資本金4億8000万円、札幌市中央区北3条西4-1-1、代表大島茂氏、従業員161名)は、8月8日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は野村裕弁護士(東京都千代田区麹町3-3、電話03-3265-3851)ほか3名。
監督委員は山下英樹弁護士(東京都港区虎ノ門1-22-16、電話03-3580-6681)。

当社は、1983年(昭和58年)5月に設立された医療機関向けのソフトウエア・システムの開発業者。主に総合病院向けの医療業務用ソフトウエアの受託開発を中心に、情報処理の受託、ITコンサルティングなどを手がけ、札幌を本店とし、東京、大阪にも営業拠点を設けて営業を展開、一時期は大手電機メーカーの資本参加を得て同グループとの取引で業容を拡大し、2002年3月期には年収入高約45億8600万円を計上していた。また、その後はさらに、東証1部上場(当時)のニイウス(株)(現:ニイウスコー(株))の医療分野への進出のため、同社子会社から出資を得ていた。

しかし、市場の縮小や採算の悪化などを理由に同グループが医療機関向け事業から撤退、当社もグループとの資本関係が低下したが、2007年3月期には公表ベースで年収入高約90億6000万円を計上していた。

ところが、今年2月にニイウスコーが「過去に不適切な取引が行なわれた可能性がある」と公表し、4月30日には東京地裁へ民事再生法の適用を申請。当社も取引における関与が噂されるなど信用度は急速に低下し、資金繰りが悪化して取引先に対する支払いに遅れも発生、動向が注目されていた。

負債は約107億9700万円の見込み。

株式会社志多組

(株)志多組(資本金4億5000万円、宮崎市高千穂通1-4-30、代表志多宏彦氏他2名、従業員385名)は、8月8日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

申請代理人は南賢一弁護士(東京都港区赤坂1-12-32、電話03-5562-8500)。監督委員には長島良成弁護士(東京都千代田区五番町5-5、電話03-5276-1321)が選任されている。

当社は、1931年(昭和6年)9月に創業、44年(昭和19年)5月に高田組と合併し(株)志多高田組として法人改組し、50年に同社との合併を解消して現商号となった。以来、九州エリアを中心に営業拠点を拡大するほか、建築資材会社やホテル・レストラン経営会社を相次いで設立して業容を拡大。民間建築工事を主体とする宮崎県内最大手の総合建設業者として高い知名度を有し、フェニックスリゾートホテルや宮崎県立芸術劇場の施工では建築協会賞を受賞するなど技術力にも定評があった。近時は福岡、鹿児島、熊本、大分など九州に7支店のほか、東京支店、宮崎県日向市および所沢市に営業所を構え、2007年6月期には年売上高約378億6700万円をあげていた。

しかし、地元宮崎での公共工事削減や同業者間との競争激化から、首都圏でのマンション建設に進出。東京営業所を強化し、年間売上高の半分を占めていたが、一方では、デベロッパーを主体に完成工事未収入金が約54億6000万円(06年6月末)から約123億3900万円(07年3月末)にまで膨れ上がっていた。

昨今では、原油高、鋼材価格の高騰や、2007年の改正建築基準法施行による工事の遅れなどで収支が悪化していた。こうしたなか、(株)青木不動産(東京都、6月、破産)や(株)ケイ・エス・シー(東京都、6月、破産)に総額約20億円の大口焦げ付きが発生。その後メーンバンクを中心に支援策を協議していたものの、不良資産や貸付金の償却負担が大きいことから自主再建を断念、今回の措置となった。

負債は6月末時点で債権者約1100名に対し約278億2800万円。

株式会社イリアス

(株)イリアス(資本金2000万円、鹿屋市白水町1986-11、登記面=鹿屋市西原4-14-36、代表徳留聖一氏ほか1名、従業員16名)は、8月7日に鹿児島地裁へ自己破産を申請した。

申請代理人は池田わたる弁護士(鹿児島市照国町13-41、電話099-226-0100)ほか1名。

当社は、1981年(昭和56年)6月に設立した不動産賃貸、管理業者。中核企業である丸栄建設(株)(鹿屋市)が手がけた賃貸マンションの管理を主体に、自社でも13棟のマンションを有し、本社所在地である鹿屋市を中心とした大隅半島の他、霧島市地区にも拠点を設け、近年は鹿児島市内においても活発に営業を展開。丸栄建設(株)が施工した個人オーナーマンションの管理物件も着実に増加し、イリアスブランドは徐々に知名度も浸透、ピーク時となる2005年9月期には9億8000万円の年売上高を計上していた。

しかし、6月26日に中核企業である丸栄建設(株)が自己破産を申請し、一気に信用不安が拡大し当社の動向が注目されていた。7月2日に鹿屋市内で開催された債権者説明会では、事業継続の意向を示し、債権者やマンションオーナーに対し理解を求め、7月20日頃をメドにオーナーに限定した説明会を開催する計画であったが、同時点で丸栄建設(株)を含めた関係会社間の複雑な資金の流れや、オーナーからの預かり敷金を運転資金に流用していたことも明らかとなり、オーナーだけでなく賃借人にも信用不安が広まることとなった。その後は説明会の開催はされず、新たな提携先を確保することも不可能となって再建を断念し、今回の措置となった。

負債は債権者約450名に対し、約48億円の見込み。

株式会社後藤組

(株)後藤組(資本金1億5000万円、大分市王子北町3-47、代表後藤誠氏、従業員110名)は、8月6日に大分地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

申請代理人は岩崎哲朗弁護士(大分県大分市千代町2-2-2、電話097-537-1200)ほか4名。監督委員は内田健弁護士(大分県大分市城崎町2-1-5、電話097-534-5514)。

当社は、1921年(大正10年)7月創業、47年(昭和22年)12月に法人改組した土木建築工事業者。九州一円と一部関東方面でトンネル工事・高速道路工事・大型商業施設・マンション建築などの大型工事を手がけ、ピークの1996年6月期には年売上高約160億4600万円を計上していた。

2001年以降は公共工事削減の影響などから業績が悪化し、従業員の削減などで経営の立て直しを進めたが、近年における「まちづくり三法」の施行によって大型商業施設の出店ペースが鈍くなり、2002年6月期の年売上高は約87億5300万円に減少。その後は一進一退の業況が続いていたものの、昨今では鉄鋼をはじめとする土木、建築資材の高騰でコストが上昇、粗利益率の低下から諸経費をカバーできず、2008年6月期の年売上高は約58億5000万円に落ち込み、経常、当期損益ともに約2億円の欠損計上を余儀なくされていた。

こうしたなか、8月7日に予定していた決済のメドが立たず、今回の措置となった。

負債は債権者約421名に対し約73億1300万円。