マイクロハード株式会社

マイクロハード(株)(資本金6億7405万円、西白河郡泉崎村泉崎中核工業団地30、代表林和仁氏、従業員58名)は、3月28日に事業を停止し、事後処理を内田実弁護士(東京都港区虎ノ門1-16-4、電話03-3502-6294)ほか4名に一任し、自己破産申請の準備に入った。

当社は、2001年(平成13年)2月に設立した圧延非鉄合金箔製造業者。生産していた極薄銅箔の薄さは5ミクロンと世界最薄を誇り、フレキシブルプリント基板、IC実装基盤など、IT関連機器の高性能化には欠かせない製品となっていた。また、滑らかな表面形状と優れた高屈曲性能を持ち、高い伝導率を達成するなどこの分野では成長が期待されていたうえ、圧延銅箔の潜在需要は高く、海外での需要もあり商社との連帯を交えた営業展開で、本格稼動となった2004年11月期には年売上高約3億8000万円を計上していた。

しかし、設立以来赤字決算が続くなか、2004年には同業他社から圧延銅箔に関する特許権侵害差止め訴訟を起こされていた。一度は和解したものの実績に結びつかず、2006年11月期の年売上高は約5300万円と大幅にダウン。その後も、設備投資が重荷となり慢性的な採算割れが続くなか、資金繰りが限界となり事業継続を断念した。

負債は2006年11月末時点で約70億円。

相互タクシー株式会社

相互タクシー(株)(資本金6億2007万5250円、勝山市片瀬58-1-3門前町25番店舗、多田精一社長)は、3月10日福井地裁へ自己破産を申請し、同月14日同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は、宮本健治弁護士(福井市春山1-8-2、電話0776-27-7752)。財産状況報告集会期日は7月8日午前10時50分。

当社は、1925年(大正14年)9月に設立され、56年1月に大阪相互タクシー(株)から現商号に変更、74年3月にタクシー事業を分離した資産運用会社。88年1月に大阪市城東区から勝山市に本店を移転した。グループ会社の中核としてグループ各社の不動産管理、有価証券投資、関連企業への投資および貸付業務などを行い、ピーク時の89年9月期には法人申告所得359億円を申告していた。

また、前・代表の故・多田清氏は「関西のタクシー王」と呼ばれ、関係会社の相互不動産(株)(勝山市)が87年に同氏の出身地である福井県勝山市に、当時奈良の大仏を凌ぐ日本最大の「越前大仏」を落慶。以後ホテルや五重塔、勝山城などを次々と新築して一大観光施設をオープンさせた。

しかし、バブル崩壊後、株価の低迷などから業績が悪化。さらに相互不動産が運営していた越前大仏もオープン時の87年こそ約71万人の参拝客を集めたが、拝観料や駐車料金の高さなどから参拝客も当初予想を下回ったまま経過、ホテル部門も不振で投資負担を吸収できず大幅欠損が続いていた。

同社に対し建設費などで約942億円を貸し付けており、その処理の問題で国税庁と対立していたが、2002年に最高裁で当社に対し213億円の追徴課税が確定。また経営不振から税金の支払いが滞るようになり両社名義不動産を県や市が差し押さえるなど業況はさらに深刻化していった。

そのため、相互不動産は2002年12月に越前大仏(大師山清大寺)の宗教法人化で寺の施設を寄付して経営から撤退し、2005年12月に解散を決議。他の施設も譲渡して2007年1月に清算結了の登記がされたが、勝山市は市税の滞納を回収する見込みがなくなったとして五重塔や九龍殿などを公売に踏み切り、当社自体も近年営業実態がほとんどなく、滞納している多額の税金を支払うメドがたたないとして法的整理に至った。

負債は債権者16名に対し、約240億8400万円。

アエル株式会社

アエル(株)(資本金50億円、東京都中央区八重洲1-5-3、ウィルフレッド ワイ ホリエ社長、従業員324名)は、3月24日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

申請代理人は田淵智久弁護士(東京都港区赤坂2-17-22、電話03-5574-7402)。

当社は、1969年(昭和44年)6月に設立された消費者金融業者。90年代後半に業容を急拡大させ、95年からは無人店舗「ひタッチくん」を主力として積極的な営業を展開していた。事業の多角化にも乗り出し、ピーク時の98年3月期には営業収益約611億1700万円を計上、消費者金融業界では中堅の地位を確立していた。

しかし、99年以降は資金調達先だった金融機関の経営破綻によって、当社の保有していた金融機関の社債、株式などが不良債権化。また、2000年6月の出資法改正(上限金利の29.2%への引き下げ)の影響や貸し倒れの増加、グループ会社の業績不振など業況は伸び悩みを余儀なくされていた。

こうしたなか、2001年7月には日立信販(株)から現商号のアエル(株)へ変更してイメージを一新して再スタートしたものの、2003年3月期は、営業貸付金残高約1064億円(前期比4.0%減)、営業収益は約281億8600万円(同4.8%減)にとどまっていた。

損益面もABS(資産担保証券)の早期償還やデリバティブ取引の評価損などで、111億円以上の特別損失を計上したことで赤字転落を余儀なくされ、2003年9月に東京地裁へ会社更生法の適用を申請、スポンサーの支援を得て再建を進めていた。2005年には再建計画「AEL2010 」と称して5ヵ年計画をスタートさせ、全国の店舗数を500店舗にまで増やすことを目指した新たな拡大路線を推進し、2007年8月に更生手続きを終結していた。

しかし、2006年12月に成立した改正貸金業法の施行によって高水準の過払金返還請求が続いたことで、金融機関からの資金の引き締めが厳しくなり資金繰りが悪化していた。加えて、貸し付け基準を厳格化したことなどにより、事業継続が困難となっていた。

負債は約231億円。

株式会社エイシン

(株)エイシン(資本金5000万円、大阪府大阪市北区中之島3-2-18、代表永冨伸夫氏、従業員400名)は、3月24日に事業を停止し、事後処理を森真二弁護士(大阪市北区西天満2-10-2、電話06-6365-8111)ほかに一任した。25日にも自己破産を申請する見込み。

当社は、1995年(平成7年)4月に創業、96年(平成8年)10月に法人改組した機械・工具類の通信販売業者。業界後発組ながら、インターネットやカタログを媒体に顧客数を拡大させた通販業者で、当初は整備工場やディーラー向けに自動車関連製品の販売としてスタート。その後、研磨・切削用品、ボルト類、溶接機器、板金工具などの機械工具、安全用品や作業服類、オイルほかの自動車消耗品、さらにオフィス家具用品など約6000アイテムまでに取り扱いを拡げ、2007年7月期の年売上高は約67億300万円を計上していた。

年2回のカタログ発行で前期末時点の顧客数が15万件を突破するほか、オリジナルブランド「ES POWER」など中国からの輸入製品を中心とした商品展開で知られたが、約1万㎡の物流センター(大阪市)やコールセンターの開設、また関連会社(株)ツール王国を通じた店舗販売への進出など、大規模な設備投資に伴って金融債務が大幅に増加。また、アイテム数の拡大に伴う在庫資金で資金需要が増す一方、不良在庫の発生を余儀なくされたことから、財務内容は急激に悪化していた。ITを利用した在庫管理システムの導入や低価格販売で立て直しを図っていたが奏功せず、先行き見通し難に陥った。

なお、関連で小売店舗20店舗弱を展開する(株)ツール王国、および物流業務を手がける(株)AEGLも同様の措置を取る見込み。

負債はエイシンが約80億円、ツール王国が約15億円、AEGLが約2億円で、3社合計では約97億円が見込まれる。