株式会社松本日栄

(株)松本日栄(資本金1000万円、松本市野溝木工2-7-50、代表昌川眞士氏、従業員92名)は、10月29日、長野地裁松本支部へ民事再生法の適用を申請、同日付で保全・監督命令を受けていたが、この度負債額が判明した。

負債は申請時点で保証債務を含め約46億円。

申請代理人は山下瑞木弁護士(東京都千代田区飯田橋4-7-11、山崎・秋山・山下法律事務所、電話03-3230-1056)。監督委員には石曽根清晃弁護士(松本市大手4-6-6、石曽根清晃法律事務所、電話0263-33-1429)が選任されている。事件番号は平成27年(再)第1号。

当社は、1977年(昭和52年)5月に設立されたパチンコホール経営業者。長野県中信地区を主要エリアとして県内外でパチンコホール「ニチエイ」「ハッピー」を展開、1990年代から2000年代にかけて積極的に新規出店を行って業容を拡大し、ピーク時の2007年10月期には年収入高約316億1100万円を計上していた。翌2008年には長野市内に大型店舗を出店するなど拡大路線を進め、収入規模は当時県内業界4位に位置するなど地元では高い知名度を有していた。

しかし、その後は規制強化などを背景とした市場の縮小や同業者間の競合激化などから業績が低迷。近年は従来の拡大路線から一転、店舗の売却や不採算店の閉鎖を行うなどしてスリム化を進めていた。市場の縮小が進行する中、顧客ニーズに対応するため低貸し玉コーナーを拡大し集客確保に努めるほか、金融機関から支援を受けながら立て直しを図ってきたが、県外からの大型店進出が続くなど経営環境は厳しさを増し、2014年10月期の年収入高は約62億1600万円にとどまっていた。

今年春以降も経営改善に取り組み、不採算店舗の閉鎖を進める一方、金融機関との交渉などを行ってきたが具体的な改善の方向性を見出せなかったため、民事再生法のもとで抜本的な再生を目指すこととなった。

なお、11月4日午後3時より、「松本めいてつショーホール」(松本市鎌田)において債権者説明会を開催する予定。

アド・サクセス株式会社

アド・サクセス(株)(資本金2億8350万円、千代田区神田松永町18-1、代表清算人加藤興平氏)は、10月1日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人は澤野正明弁護士(千代田区丸の内2-2-2、シティユーワ法律事務所、電話03-6212-5500)。債権届け出期間は11月5日までで、財産状況報告集会期日は2016年1月18日午後1時30分。

当社は、2008年(平成20年)12月に中小企業広告機構(株)として設立。広告の企画制作や広告代理業務、セールスプロモーション、パブリックリレーション、マーケティング、印刷・製版・出版、イベントの企画運営などを目的に営業していた。

しかし、2010年9月にグループ中核企業の日本振興銀行(株)が民事再生法の適用を申請したことで、事業計画に大幅な支障が生じていた。

そうしたなか、2010年12月に現商号へ変更、2014年1月31日に株主総会の決議により解散し、同年3月18日に東京地裁より特別清算開始決定を受けていた。特別清算手続きの中で資産の処分などを行っていたが、協定案が大口債権者から同意を得られず、成立の見込みもなかったことから今回の事態となった。

負債は約39億8000万円。

第一中央汽船株式会社

9月29日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した第一中央汽船(株)(資本金289億5841万150円、中央区新富2-14-4、代表藥師寺正和氏ほか1名、従業員154名)と、100%子会社のSTAR BULK CARRIER CO., S.A.(パナマ共和国)は、10月5日に債権者説明会を開催した。

冒頭、藥師寺社長が謝罪とともに民事再生法の適用申請に至った経緯を説明。その後、申立代理人の弁護士団から今後のスケジュールや支払いについて説明があった。

概要は以下の通り。

■民事再生法の適用申請に至った経緯

創業以来、専用船事業の安定性と不定期船事業の積極性とのバランスをとりながら、中規模の海運業者として営業を展開してきた。しかし、2008年のリーマン・ショック以降、船価低下の状況を睨みながら船舶投資を積極化し保有船舶の拡大を図ったところ、欧州危機、中国の経済成長の鈍化および、大量の新造船竣工により、海運市況が大幅に悪化。その結果、用船契約の用船料が大幅な逆ザヤになり、財務内容が大幅に毀損した。事業の再生に向けて、各関係会社の協力を得ながら再建策を模索してきたが、先行きの見通しが厳しい状況もあり、今回の申請に至った。

■支払いについて

2015年9月28日以前の取引により生じた債権(再生債権)については、原則として弁済禁止の保全命令により弁済が禁止されているため、今後策定される再生計画に基づいて支払う。ただし、保全命令の例外として、2015年9月28日以前の原因に基づいて生じた債権(当社及びSTAR BULKにとっての債務)であっても、以下のものは、従前どおり支払う。

1、租税その他国税徴収法の例により徴収される債務

2、再生債務者とその従業員との雇用関係により生じた債務

3、再生債務者の事業所の賃料、水道光熱費、通信に係る債務

4、再生債務者の事業所の備品のリース料

5、再生債務者の事業(海運事業)に必要な船舶の部品、燃油及び備品その他の物品又はサービスの購入等に係る債務【燃油費、潤滑油費、船用品費等】

6、タグボート及び岸壁の使用に係る費用、水先案内料並びに入港税その他の再生債務者の事業(海運事業)のために港湾を利用するに際して負担する債務【港費等】

7、集荷、荷物の積み揚げ、船舶の管理、整備及び修繕並びに船員等の手配その他の海運事業の維持に必要なサービスの業務委託又は請負に係る債務【貨物費、ドック費用、船員費、ブローカーへの仲介業務委託料、代理店手数料等】

8、航海用船の終了に伴う荷主との間での精算に生じる債務(契約解除による損害賠償債務その他の債務を除く。)【早出料、カーゴクレーム等】

9、定期用船の終了に伴う船主又は貸船先との間での精算により生じる債務(契約解除による損害賠償債務その他の債務を除く。)

10、その他、航海継続の必要によって生じた債務

11、100万円以下の債務

※⑥~⑪が本件の特例

なお、2社は同日、東京地裁より再生手続き開始決定を受けた。再生債権届け出期間は12月7日までで、再生債権の一般調査期間は2016年1月12日から19日まで。再生計画案の提出期限は同年2月3日までとなっている。

協和産業株式会社

協和産業(株)(資本金2400万円、吹田市垂水町3-27-19、代表藤原隆氏、従業員36名)は、9月14日に事業を停止し、15日付で大阪地裁へ自己破産を申請した。

申請代理人は小寺史郎弁護士(大阪市北区中之島2-2-2、フェニックス法律事務所、電話06-4706-1550)ほか2名

当社は、1946年(昭和21年)12月設立の工業薬品・染料卸業者。化学工業分野向けのシリコンオイルやアクリルゾル、リン酸塩などの工業用薬品や、 電材用フィルム、包装用接着剤などを中心に、一部自動車シート用染料なども取り扱っていた。設立当初は京都に本社を構え、大阪、名古屋、和歌山、浜松など に営業所を設置。95年に現所に移転して以降も、大手企業を中心に国内メーカー約500社に営業基盤を確保していた。工業薬品や合成樹脂の受注が好調だっ た92年9月期には年売上高約66億8800万円を計上していた。

その後は、主要事業のひとつであった繊維事業向け染料の受注が低下したことで、2013年9月期の年売上高は約40億4900万円まで減少していたものの、既存得意先からの安定的な受注を確保したことで収益面は黒字を確保していた。

2014年9月期には、同期より新規取引先と開始した特殊フィルムの仲介取引によって、売上高は前期比40%増の約56億3600万円まで急回復を果た していた。一方で、この特殊フィルムの取引先である(株)イッコーズ(東京都大田区)は、不透明な取引の疑いを指摘されており、関係先の間で動向が注目さ れていた。こうしたなか、9月7日に(株)イッコーズが事業を停止。この取引に絡んで、10億円内外に及ぶ未回収金が発生したことから、当社の資金繰りも 急速に悪化。このため、金融機関や関係先などに資金調達に図ったものの、事業継続の見通しが立たなくなったことから今回の措置となった。

負債は、約35億円の見込み。