株式会社アーム電子


元ジャスダック上場で2010年8月23日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、8月27日に再生手続き開始決定を受けていた(株)アーム電子(資本金10億6647万円、八王子市叶谷町1055、代表佐藤雅美氏)は、2011年2月15日に再生手続きの廃止決定を受け、同時に保全管理命令を受けた。今後は保全管理人に選任された渡辺昭典弁護士(港区虎ノ門4-3-1、電話03-5408-6160)の管理のもとに清算をすすめ、3月中旬には破産手続きに移行することになった。

当社は、1980年(昭和55年)6月に設立されたプリント基板製造業者。家電メーカー発注の試作用基板の設計・製造に特化し、設計から加工、出荷まで全て自社で手がける体制を構築して“少量・多品種・短納期”を実現させてニーズに対応し、大手家電メーカー、電子機器メーカーを主体に約900社の得意先を抱え、2004年4月にジャスダックへ上場を果たし、2008年5月期にはピークとなる年売上高約41億4000万円を計上していた。

しかし、同期において連結ベースでは減収を強いられ、3期連続の最終赤字に陥っていたうえ、2008年後半以降の急激な半導体市況の低迷を背景に、翌2009年5月期の年売上高は前期比29%減の29億2900万円に落ち込み、営業損失を計上、営業キャッシュフローも大幅なマイナスを余儀なくされていた。こうしたなか、2010年2月に連結子会社における不正経理が判明し、過年度連結決算の修正を行ったものの、2010年5月期決算開示に至らず、更なる売り上げの落ち込みを招き資金繰りがひっ迫していた。

9月24日には上場廃止となり、11月19日付けで(株)アイビス・キャピタル・パートナーズ(千代田区有楽町)及び林純一氏を支援者に選定し、業務・金融支援契約を締結。2011年1月26日には債権者集会が開催され再生計画案に対して頭数要件では過半数の同意を得られたものの、金額要件では2分の1の議決権額の同意を得られず、再度決議を行うことを検討していたが、担保不動産の評価に対する乖離は大きく、今後の不動産担保者との協議継続も困難が予想されたことから、最終的に再建を断念した。

申請時の負債額は約61億9920万円。

なお、子会社の(株)ダイヤテック(資本金2億円、埼玉県所沢市城673、同代表、従業員89名)は、2010年8月23日に東京地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けている。


「出典:帝国データバンク」