木村産業株式会社


木村産業(株)(資本金2000万円、大阪市北区中津1-18-9、清算人木村昌二氏)は、9月6日開催の株主総会で解散を決議し、10月28日に大阪地裁から特別清算開始決定を受けていたことが判明した。

当社は、1971年(昭和46年)11月の創業、80年(昭和55年)5月に法人改組した不動産賃貸会社。当初は自社ビルの賃貸業務を主体に行っていたが、83年よりマンションの一棟売り事業に本格的に進出。バブル期には、旧・住専の大口融資先として金融機関各社からの資金調達により、ピーク時には約5000戸のワンルームマンションを保有していた。「ハートのビル創り」をキャッチフレーズに、有名タレントを使ったテレビCMなどで地元関西地区での知名度向上を図り、90年5月期の年売上高は約113億円を計上していた。

しかし、バブル崩壊に伴うその後の急激な不動産市況と金融環境の悪化から業況低下を余儀なくされ、95年5月期の年売上高は約53億3900万円にまで低下。95年9月にパチンコ店を開店したことで97年5月期の年売上高は約136億1700万円にまで回復していたが、パチンコ店の営業権を売却した後の2001年同期の年売上高は約10億6000万円と大幅に落ち込んでいた。その後、保有不動産売却を急ぐほか、一部金融機関からの債務免除を受けて有利子負債の圧縮を図ってきた。

この間、91年2月には営業車の違法駐車を指示したとして車両担当者が全国で初めて逮捕されたほか、98年11月には住宅金融債権管理機構(現:整理回収機構)からの債権回収を妨害したとして役員らが逮捕。また、2000年3月には社長らが所有物件の競売を逃れるため強制執行妨害をしたとして逮捕されるほか、近年も家賃滞納した借り主が強引に退去を迫られたとする、いわゆる「追い出し屋」訴訟で2009年5月に大阪簡裁から損害賠償の支払いを命じられるなど、たびたびマスコミにも取り上げられていた。

こうしたなか、金融機関と借入金返済について調整を図っていたが、ここへきて金融機関との協議のもと、特別清算手続きによる整理を進めることとなった。

負債は約350億円の見込み。


「出典:帝国データバンク」