株式会社アーム電子


ジャスダック上場の(株)アーム電子(資本金10億6647万円、八王子市叶谷町1055、代表佐藤雅美氏、従業員200名)は、8月23日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日、監督命令を受けた。

申請代理人は宮川勝之弁護士など4名(千代田区丸の内3-3-1、電話03-3213-1081)。監督委員には渡辺昭典弁護士(港区虎ノ門4-3-1、03-5408-6160)が選任されている。

当社は、1980年(昭和55年)6月に設立されたプリント基板製造業者。家電メーカー発注の試作用基板の設計・製造に特化し、設計から加工、出荷まで全て自社で手がける体制を構築して“少量・多品種・短納期”を実現させてニーズに対応し、大手家電メーカー、電子機器メーカーを主体に約900社の得意先を抱え、2004年4月にジャスダックへ上場を果たしていた。その後も積極的な設備投資やM&Aを行い生産体制の充実を図るほか、一括仕入や内製化などのシナジー効果を出し、2008年5月期にはピークとなる年売上高約41億4000万円を計上していた。

しかし、同期において連結ベースでは減収を強いられ、3期連続の最終赤字に陥っていたうえ、2008年後半以降の急激な半導体市況の低迷を背景に、翌2009年5月期の年売上高は前期比29%減の29億2900万円に落ち込み、営業損失を計上、営業キャッシュフローも大幅なマイナスを余儀なくされていた。このため、金融機関に対して返済条件の変更を行い、同期の有価証券報告書において「継続企業の前提に関する注記」、いわゆるゴーイングコンサーンが記載されていた。

こうしたなか、2010年2月に連結子会社における不正経理が判明し、過年度連結決算の修正を行ったものの、2010年5月期決算開示に至らなかった。対外信用も低下していたことで、受注の更なる落ち込みを招き資金繰りがひっ迫、自主再建を断念した。

今後はスポンサーの募集・選定を行い、再生を目指す。

なお、子会社の(株)ダイヤテック(資本金2億円、埼玉県所沢市城673、同代表、従業員89名)は、同日、東京地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けている。

負債はアーム電子が債権者約179名に対し約62億円、ダイヤテックが債権者約158名に対し約34億円。

上場企業の倒産は、(株)エフオーアイ(東証マザーズ上場、神奈川県、5月21日破産)に続いて、5社目。


「出典:帝国データバンク」