株式会社ウィルコム


2月18日に東京地裁へ会社更生法の適用を申請した(株)ウィルコム(資本金50億円、港区虎ノ門3-4-7、代表久保田幸雄氏)の監督委員兼調査委員には腰塚和男弁護士(東京都千代田区神田須田町13-8、電話03-3254-6788)が選任された。なお、保全命令の内容は次の通りである。

2月17日までの原因に基づいた債務の弁済。ただし、次に掲げる債務の弁済を除く。

①開始前会社とその従業員との雇用関係により生じた債務のうち、退職金支払い債務以外のもの。

②借入金返還債務、社債償還債務、リース料支払債務を除く一般の商取引債務のうち、25億円以下の部分(ただし、債権者が開始前会社との間で従前の正常取引先としての取引条件で取引を継続に限る)

③債権総額1000万円以下のもの
というように、今回の会社更生事件では金融、リース債務を除き大半の一般商事債権は支払われることになった。

また、記者会見が同日午後4時30分にベルサール九段(千代田区)で行われた。概要は以下の通り。

・会社更生法の申請に至った理由

新サービスである高速モバイル通信サービスのXGPへの投資が重く、2009年9月に事業再生ADR(以下、ADR)を申請した。ADRの申請以降、申請がマーケットに流れ、顧客の新規獲得がままならず解約数増加につながった。その結果として、当初予定していた金融機関に対しての返済リスケジュールによる自主再建のシナリオが難しくなった。そういったなかでスポンサー候補の選定を続けてきた。スポンサー候補との交渉を迅速かつ透明性を持って行うには会社更生法の適用が最善と判断した。

・今回の件でXGPサービスの展開スケジュールに影響はあるか

ブロードバンド技術が多く提案されているなか、かなりユニークな技術であると認識している。上り20メガが大きな特徴であり、マイクロセルで基地局をカバーする範囲が狭いのでたくさんアクセスしても破綻しないなどの強みがある。今後は、スポンサーの支援が決定次第、具体的なスケジュールを決めていく。

・企業再生支援機構に支援を要請した理由

再建に向けあらゆる選択肢を模索するなかで支援パートナー探しを始め、その中で企業再生支援機構、アドバンテッジパートナーズ有限責任事業組合、ソフトバンク(株)から提案を頂いた。企業再生支援機構はそのなかの1つである。今のところ上記3社以外からは具体的なお話を頂いている先はない。

・企業再生支援機構の存在は

支援を頂いている先はすべて大きい存在。企業再生支援機構については大きな存在感、信用をもっており、公平・中立な立場で迅速な対応をしてくれていると感じている。

・管財人には誰が就任するのか

現在申し立てをした段階のため、管財人の選定など正式な決定を受けていないが、見込みでは久保田幸雄社長が管財人となる予定。それ以外は予定していない。

・顧客への対応について

従来どおり継続的にサービスを提供するので安心してご愛顧頂きたい。また、一般商業債権については今後も継続して従前の条件で取引があるかぎり、従来どおりの取引でお支払いするのでご安心頂きたい。今後も端末開発を含めて従来以上に満足できるサービスを提供したい。

・今後、取締役の辞任や社員のリストラ、拠点の統廃合などはあるか

取締役は辞任する。社員については出来るだけ雇用は維持したいと考えている。しかし、支援パートナーとの話し合いはこれからで意向を聞いたうえで具体的なことは決めていきたい。

・既存の株主は100%減資でいいのか。また京セラ(株)の商取引債権はどうなるか

株主は100%減資で責任を取って頂く。京セラ(株)も株主のためそれなりの負担を頂く。


「出典:帝国データバンク」