医療法人博愛会


医療法人博愛会(神戸市西区北山台3-1-1、代表安田嘉之氏、従業員341名)は、9月29日に神戸地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

申請代理人は模泰吉弁護士(神戸市中央区加納町4-4-17、電話078-392-3050)ほか3名。監督委員には滝澤功治弁護士(神戸市中央区海岸通8、電話078-321-6688)が選任されている。

当法人は、1939年(昭和14年)9月創業、51年(昭和26年)1月に法人改組した医療法人。戦前に尼崎市で「安田病院」として運営を開始、45年6月に戦災で建物が焼失したため、48年に神戸市中央区にて再建、その後58年10月には規模拡張のため現所に移転、病院名を「広野高原病院(188床)」として、内科・外科・歯科を中心とした総合診療を開始した。92年5月には神戸市で最初の高齢者介護施設となる「緑風苑」を開設、2004年2月には人工透析や回復リハビリに対応した新病棟を開設するなど業容を拡大、2008年3月期には年収入高約25億2500万円を計上していた。その後、同年4月には高齢者対応賃貸マンション「ヒューマンハイム広野高原」を開業し、2009年3月期も年収入高約25億2400万円を維持していた。

しかし、収益面では過大な設備投資とそれに伴う借入金や償却負担が重く、慢性的な赤字体質に陥っており、2009年3月期時点で約2億5600万円の債務超過状態にあった。この間、収益回復を目指した再建策に取り組み、メーンバンクを中心とする取引先からの支援もあって改善傾向にあったが、ここにきて、元事務長による約3億5000万円もの使途不明金のほか、少なくとも約6000万円にのぼる簿外債務の存在が表面化。さらに同氏が不明瞭な手形を乱発していたことにより9月16日期日の手形が決済不履行となった。この手形については偽造手形として異議申立を行ったが、ほかにも100枚近い不明瞭な手形を振り出していることが判明、この支払いに対応することが不可能と判断し、法的申請を行った。

負債は債権者約96名に対し約48億1800万円。

なお、10月2日午後5時30分より兵庫県弁護士会館4階講堂にて債権者説明会を開催する予定。


「出典:帝国データバンク」